壊し屋。

晴れ。
「1カ月ルール」なんてものも、知らなかった。ほとんどの人は、そうであろう。今日初めて知ったんじゃないか。
しかし、小沢一郎が知らないワケはない。27の時から40年もの長い間、国会議員をやっているんだから。しかも、並みの議員じゃない。自民党にいた時も、出てさまざまな新党を作った時も、常にその中枢にいた男なんだから。憲法の規定も百も承知。
承知の上で、無理を通し、それをぶっ壊す。小沢の得意技だが、今回の小沢は、禁じ手を使った。
以前にも記したが、今上天皇ほど現行憲法を読み込まれている人は、いないんじゃないか、と私は思っている。自ら何を為すべきか、何を為さざるべきか、心に決めておられる。
天皇と中国の国家副主席・習近平との会談が、15日の行われることへの、宮内庁長官の政府批判は、当然だ。
初の会見要請は、11月26日、1カ月ルールに抵触するので、断った、という。今月に入り、7日、10日、と官房長官から電話があり、総理の意向ということで受け入れた、とのこと。宮内庁も政府機関、総理を補佐する官房長官の指示には、従うべき立場故、という。
羽毛田長官は、以前、皇太子にも苦言を呈した男、官房長官の要請を突っぱねてもよかった。ルールを破ることは、国によって対応を変えることは、天皇の政治利用になる、と。問題が表面化した時も、利は宮内庁にあること、自明。
鳩山は、ウソをついた、おそらく。11日に「小沢幹事長から、話があったわけではありません」、と言っているが、9日に、小沢が、中国の駐日大使と会って、習近平の天皇との会談実現に努力する、と言っているのだから。
小沢は、駐日大使と会った後、鳩山にルール破り、天皇の政治利用を指示、翌10日、北京空港で黒のストレッチ・リムジンに乗り込んだ。
団体と別れた小沢、今日はソウルで、学生相手に講演したり、囲碁の先生に碁を打ってもらったり(囲碁自慢の小沢、何目置いたのか知らないが、勝ったそうだ)しているが、韓国へは、個人旅行だそうだから、それはいい。李明博との非公式の会食もセットされているそうだが、それもいい。
また、今の政権を作ったのは小沢、鳩山を動かしているのも小沢、3党連立も小沢構想、だから、政権を壊すのも小沢なら、それは、それでいい。
しかし、憲法を壊し、国を壊すのだけは、許せない。