首の皮一枚。

曇り。
マー君が頑張り、野村の首の皮、あと1日だけ繋がった。
すべては、第1戦だった。完全な勝ち試合を失ったことにある。派手な逆転満塁本塁打を食って。たしかに、野村が言うように、楽天は、まだまだ「日本シリーズに出るようなチームじゃないですよ」、だな。
今日は、マー君の頑張りで勝ったが、王手をかけられていることは変わらない。あと3つ、続けて勝つことは、まあ、9割の確率で難しい。ピッチャーがいない。永井、岩隈、マー君、ときたら、あとはいない。
CSは、巨人対中日もやってるんだよ、という皆さん。私もそのことを知らない訳ではありませんが、セ・リーグは、巨人が勝つのは当たり前。CSどころか、日本シリーズでも勝つでしょう。だから、特に触れない。当たり前で、面白味が薄いから。
今のプロ野球、これというスター選手がいない。それもあって、野村のようなジイさん監督が目を引くことになる。エンターテイナーとして。12球団の監督、名を知っているのも半分ぐらいしかいないが、あまり面白くないものな。落合は、少し変わってるようだが、他は、なにかクソ真面目なタイプばかりで。
ベイビー・フェイス(善玉)が多いんだ。勝負事は、何事によらず、やはり、ただ強ければいい、ただ勝てばいい、というベイビー・フェイスだけじゃ面白くない。ヒール(悪役)が必要だ。ヒールがいてこそのベイビー・フェイスなんだから。プロ野球も、エンターテインメントの一分野なんだから。
その唯一のヒールが、野村だったんじゃないか。ジイさんであることもあり、やや愛すべきヒールではあるが。試合中もブツブツ言っているそうだが、試合後、特に敗れた後のブツブツ、「ぼやき」もまた、愛すべきヒールの一面であろう。エンターテインメントとしてのプロ野球、というビジネスを支えてきた、と言える。
その「野村のぼやき」、明日か明後日か、いずれにしろあと一回を残すのみ、となった。今は、かろうじて首の皮一枚で繋がっている状態なんだから。
四六時中野球のことを考えているという野村、来年はどこかの局でブツブツと言ってるだろうが、それはもう野村の「ぼやき」ではない。「野村のぼやき」は、現場にいるからこそ「ぼやき」になるのであって、解説者としてのブツブツは、単なる解説、感想の類でしかなくなる。
面の皮は、厚そうだが、首の皮は、若い頃から野球で鍛えてきた野村も、普通の人間と同じだろう。今、かろうじて繋がっているその首の皮、あと2日間、ブラブラ状態でいいから繋がり、3勝4敗で日ハムに敗れる、ということになれば、最高に面白い「野村のぼやき」、最後の「ぼやき」が聞けるんではないか。その確率は、2割5分ぐらいでしかないが。
しかし、生涯打率2割7分7厘の野村なら、決して不可能な数字ではないだろう。
と打ったんだが、だがしかし、この対比、めちゃくちゃだな。自分でも、キーを打ちながら、笑っちゃう。