面白いが、危ないな。

晴れ。
昨日夕方、西川が辞任した日本郵政の社長人事、一夜明ければ、もう決まった。
斎藤次郎って誰だったかな、顔を見ても解からないな、と思ったが、画面に昔の細川連立政権時代の古い映像が出てきたら、ああ、彼ってすぐ解かった。小沢一郎と図ったものの、頓挫した国民福祉税の仕掛け人。省内スキャンダルもあり、腹を切らされたが、超大物大蔵事務次官と言われてた。
決まってたんだ、大分前から。亀井の一存でなく、やはり、小沢と図ったもの、と考えるのが妥当だろう。
一昨年になるが、小沢が民主党の党首だった時、自民党の党首(当然、当時の首相)福田との間に大連立構想が持ちあがった。その仲立ちをしたのは、読売の渡邊恒雄だった、ということは、よく知られているが、斎藤次郎もそのひとりだったそうだ。小沢、ナベツネと並ぶ斎藤次郎か、たしかに、大物だ。
しかし、面白いが、なにか、危なくもある感じがするな。小沢、ナベツネと固く結ばれている男。
新政権の閣僚その他の面々、連日何やかややっているが、押さえるべきところは、小沢がバチンとやっているんじゃないか。党務専念と言いながら。
それはさておき、昨日、前原と藤井が話し合い、JAL再建へ公的支援を行うことを決めたという。また、今日は、1800億のつなぎ融資では足りない新規融資に二の足を踏んでいる主力取引銀行に、政府保証をつけることを検討、ともある。JALは、潰さない、と前原は、ずっとそう言ってるが。
しかし、今日、近所の学校の図書館で雑誌を幾つか見ていたら、「中央公論」11月号の中で、勝間和代が「JALは瀕死の状態。回復は難しい。日本の航空業は、もう取り返しがつかないくらい、世界から後れをとっている。実は私、国が介入してくる業種は、全部ダメ」、というようなことを言っているのが目についた。勝間らしい物言いではある。
経済原則から言えば、そうだろう。だが、今までさまざまな航空会社に乗ってきた私の素朴な感じから言えば、JALが無くなるのはしのびない。いや、実は、JALに乗ることなんか少ないんだが。大体が格安チケット利用なので、それこそ、本当に継ぎのあたっている飛行機に乗ったこともある。機内食は、固くなったサンドイッチとパック入りのジュースのみ、という飛行機もあった。
それを思うと、JALの機内食がいかに美味いか、帰りの便で、そばつゆにワサビをとく時。JALに乗って日本人の客室乗務員を見て、どれだけホッとするか、日本語を喋るんだもの。日本語の新聞もあるし。それよりも、JALには、やはり、ナショナル・フラッグ・キャリア、という感じがある。ANAもあるが、やはり、JALには。
パンナムが潰れたあと、アメリカには、事実上のナショナル・フラッグ・キャリアはない。アメリカ人は、変なところめったやたらに愛国的な国民だが、国というものに対する考え方が、日本人とはやや異なる。やはり、JALには存続してほしい。論理を超えた問題として。
経営云々の問題もたしかにあるが、素朴な気持ちだ。
いつの間にやら、日本郵政の問題からJALの問題にいってしまったが。