松井秀喜。

晴れ。
そう言えば、暫く前から、芭蕉は北陸・加賀の地、今の石川県を歩いていたんだ。金沢も小松も山中も石川県だった。
先ほど思い出したが、石川県と言えば、松井秀喜だ。松井のことを、少し書かなくちゃ。来年の松井はどうなるのか、少し心配しているので。
なかなか充分に使ってくれず、出遅れていたが、8月以来の松井は好調だ。8月には、ホームランを8本も打ったし、今月は、ホームランは少ないが、昨日の試合で26号を打ち、DHとしては、ヤンキースの記録を作った。なにより、今月の打率は、0.385、4割近い数字を残しているし、シーズンの通算打率も0.280となり、徐々に上げている。
松井のヤンキースとの契約は、今年で切れる。2005年のオフに結んだ2006年からの4年契約、総額5200万ドルという契約が。年俸にすると、1年1300万ドル(約12億円弱)、という高額の契約だが、これが問題になっているらしい。
大リーグには、A.ロッドの年俸約30億を筆頭に、年10億円クラスの選手は、少し大袈裟に言えばぞろぞろいるが、そうは言っても、12億弱の年俸はトップクラスであることも事実。春先から、ニューヨーク・ポストはじめ地元紙は、「高額年俸のくせに、DHしかできない松井はいらない」なんて記事を、しきりに載せているらしい。
やり手と評判のヤンキースのGM、キャッシュマン(名前からして、なにやらシヴィアな感じだな)は、「その選手が必要かどうか、という基準で判断する」と、どうともとれる言葉を言っているようだし。
人間のできている松井のことだから、何と書かれようと、何を言われようと、落ち込むことはないだろうが、左膝に爆弾を抱えていることも事実、つらいところだ。このところはそうでもないが、一時は代打にも使ってくれなかったんだから。
ナイスガイの松井は、どのような状況にも耐えてきたし、与えられた機会に全力をつくす、というプレイを見せている。それが、8月以来の好調につながっている。
その為か、地元紙が、松井残留コールを挙げはじめた、との報道も聞かれるようになった。自己主張の強い大リーガーの中にあって、松井は、A.ロッドやデレク・ジーターといったスーパー・プレーヤーとの折り合いも良く、とても手のかからない選手だそうだ。たしかに、そう思う。松井は、そういう男だ。キャッシュマンよく見ろ、そして、よく考えろ、と言いたい。
また、来期の年俸800万ドル(約7億円強)での1年契約、との話も出ているとのこと。松井にとっては、12億弱であろうと7億強であろうと、大した違いはないんじゃないか。どうでもいいんじゃないか。そういう単位の金額とは、全く関係のない私はそう思うし、そういう単位の金額の中で生きてきた松井も、そう思うのじゃないかな。
松井も来年は36歳、ヤンキースのピンストライプのユニフォームで、彼の野球人生の幕を下ろしてもらいたい、と私は願っている。他球団へ行くとか、阪神や巨人へ戻ってくるとかじゃなくて。
それにしても今シーズン、残り少ないが、あとひと踏ん張りをし、打率は2割8分でいいから、ホームランを30本、打点100の大台に乗せてもらいたいな。