六義園の桜。

やはり3月末、六義園のしだれ桜を見に行った。六義園には、大きなしだれ桜がある。この時季、ライトアップされている。

普段は閉まっている駒込駅に近い染井門、このライトアップの時期だけ開かれる。

染井門からしだれ桜まで約250メートル、このような道を進む。暗い道の両側に小さな灯りが灯る。

突然、左手にこういう光景が現れた。竹林。
この時季、しだれ桜ばかりでなく六義園の園内、あちらこちらライトアップしている模様。

この優美な竹林は、右手の方に現れた。

と、ライトアップされたしだれ桜が現れた。
案内板には、高さ約15メートル、幅約20メートル、と記されている。確かに、大きい。横に広げた枝々を、多くのつっかえ棒が支えている。
それより、大きなしだれ桜に、花が・・・ほとんど・・・ない。

近寄ってみると、こういうぐあい。
大きな桜木、ライトアップされているだけに、余計に無惨。

より近づくと、ほとんど桜蕊。
今年の桜、常の年より2週間近く早かったからな。六義園でも、早く散っちゃったんだ。
しだれ桜はそうであったが、六義園のライトアップ、見ものもある。

六義園、徳川五代将軍・綱吉の寵臣である川越藩主柳沢吉保によって造られた。回遊式築山泉水庭園である。
中国の詩の云々とか、万葉集や古今和歌集に詠まれた云々、といった故事来歴がさまざまあるらしい。江戸時代を代表する大名庭園である。その広さ、87、800平方メートル余。
そのいくつかもライトアップされている。これは、中の島、妹山・背山の方。

大きな白壁がある。そこへすぐ前の松であろう木が影を落としている。面白い。

やや別のアングルで見てみると、こうである。
白壁への光の遊び、もちろん、図ったものである。それにしても、ピタリときている。

闇に浮かぶ竹林は、やはり何とも言えぬ風情がある。

来た道を戻る。
両側に小さな灯りが点いているこの真っ直ぐな道、千里場、かっての馬場の跡。だから、250メートルも真っ直ぐ。

六義園を出た所に、こういうものがあった。
「しだれ桜開花状況 葉桜」、と記されている。入る時には気がつかなかった。
昨日、内閣総理大臣主催の「桜を見る会」が、新宿御苑で開かれた。当然、葉桜。
安倍晋三、こう言っていた。「大切なのは、葉桜になっても、もう一度咲くことだ。私も・・・・・」、と。今、イケイケの安倍晋三、満開だろうと、葉桜だろうと、という思いに見受けられるが、いつまで続くのかな。気がかりではある。
それはともあれ、関東地方の平野部の今年の桜、3月末を待たずに散っていった。