007 スカイフォール。

「007シリーズ」、50年になるそうだ。「007 スカイフォール」は23作目、という。MI6の不死身のエージェント、ジェームズ・ボンドも6代目。私の世代では、ジェームズ・ボンドは、やはり初代のショーン・コネリー、という人が多いが、今の6代目、ダニエル・クレイグもなかなかいい。

NATOの諜報部員の情報が記録されているハードドライブが盗まれる。女王陛下の諜報組織、MI6の長、Mの責任が問われる。007・ジェームズ・ボンド、イスタンブールで敵と戦っている。
イスタンブールのグランドバザールの屋根の上でのカーチェイスならぬバイクチェイス、こんなことホントにできるのかよ、とでもいうべきもの。イスタンブールのグランドバザール、バカでかい。しかし、いかに何でも。いや、007だから、な。
走る列車の屋根でのアクションシーン、これも凄い。でかいパワーシャベルが、バクーと列車に歯を立てる。列車の後ろ半分は、食いちぎられる。しかし、間一髪、007、ジェームズ・ボンドは難を逃れる。
007、ダブル・オー・セヴン、それでこそ50年間、生き延びてきた。
もちろん、魅力的なボンドガールとの色模様はある。007、ジェームズ・ボンド、50年間、ずっとモテているんだから、当然だ。
敵役の悪も、当然いる。今回の敵は、元MI6のエージェントだが、MI6に恨みを持つシルヴァという男。ハビエル・バルデムが扮する。
ハビエル・バルデムについては、今までに何度か触れている。「ノーカントリー」での凄まじく不気味な演技。「それでも恋するバルセロナ」や「食べて、祈って、恋をして」でのセックス・フェロモン満開の演技。ともかく、今最もセクシーな男の一人である。今回は、ボンドの前に立ち現れる敵役として。
この映画の役者で言えば、ハビエル・バルデムと共に、女王陛下の諜報機関・MI6の女性のボス・Mを演じたジュディ・デンチが凄い。ジュディ・デンチ、80に近いが、その存在感たるや。

監督は、サム・メンデス。
上手く創っている。50年もの間、その折々に話題を提供、トップを引いてきたシリーズである。その軌跡を壊さず、期待に応えるのには、並大抵の才能では難しい。でも、この作の監督、サム・メンデス、頭の良さを感じる。

ジェームズ・ボンド役者、ダニエル・クレイグ、やや小柄な男に見える。しかし、裸になれば大胸筋がグッと張りだしたマッチョな体である。
その彼が身につけるものはこう。時計は、オメガ・シーマスター。ピストルは、ワルサーPPK/S 9mm銃。車は、アストン・マーチンDB5。
それはいい。しかし、ビシッと決めたスーツは、トム・フォード。アメリカンテイストのスーツなんだ。

アメリカンテイストのトム・フォードのスーツ、身体にピタッと張りつく。大胸筋の発達したムキムキの男にしか似合わない。しかし、ダニエル・クレイグなら、まさにピタリ。日常を離れれば、それもまた良し。
6代目007ジェームズ・ボンド、ダニエル・クレイグが構えているこの拳銃、ワルサーPPK/S 9mm銃。