ROMA/ローマ。

今日の土俵、このようなものが回った。
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一瞬、見慣れない懸賞だなと思った。が、そうではなかった。
<手洗いマスクの徹底>,<NO! 3密>、<距離を保とう>、<感染しない させない>、あともう一本あった。東京都と相撲協会とのコラボらしい。今日から3日間土俵にあがるそうだ。
東京都の今日の新型コロナ感染者は463人。日本全国では1500人を超えた。
東京都医師会の会長は、特措法の改正をと発言しているが、安倍晋三はそのための臨時国会を開くことには言及しない。安倍晋三と菅義偉、強行突破しちゃおうと考えているようだ。表に立っている西村康稔が気の毒に思えてくる。
そういう背景を持った、東京都の懸賞ならぬ垂れ幕の土俵一周なんだな。小池百合子が安倍と菅に見せつけているやにも思えるが。
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そのすぐ後のNHK、5分間のニュース。
日経平均大幅下落。新型コロナの感染拡大で先行き懸念とのこと。それにしても思い切って下げたもの。
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円も104円台と円高。対ユーロは円安に振れたのか。
なお、今日発表されたユーロ圏19か国の4~6月期GDPは、年率換算でマイナス40.3%。昨日のアメリカのマイナス幅をも超えたもの。世界中、厳しいぞ。


ところで、相撲だ。
大相撲7月場所13日目である。
昨日、御嶽海に突き落とされた白鵬、足を引きずっていたが今日から休場した。
いよいよ朝乃山と照ノ富士の「現元」大関の直接対決だ。片や大関、片や序二段まで落ちて這いあがってきた幕尻。
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今日は直接対決だが、明日の相手は、朝乃山は前頭7枚目の照強、照ノ富士は正代。上位陣に休場が多いので致し方ない面もあろうが、相撲協会、朝乃山に肩入れしているのじゃなかろうか。
元大関とはいえ、やっと幕尻に這いあがってきた照ノ富士に厳しいのじゃないか。
私は、照ノ富士を応援することにした。
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大関・朝乃山、前頭十七枚目・照ノ富士。共に11勝1敗。
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右四つ、相四つの両者、がっぷり四つとなる。
が、照ノ富士、朝乃山の上手を切り、引きつけて寄る。
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照ノ富士、右かいな(腕)を返し朝乃山を寄り切る。
正面解説の北の富士、「かいなの返し上手いな」と言っていた。確かに上手い。以前の荒っぽい相撲を取っていた照ノ富士を知る者としてはなおのこと。
こうなりゃ、照ノ富士を優勝させてやりたくなるのは人情。


安倍晋三や菅義偉、また小池百合子などに文句を言いながら、テレビの前で酒を飲みながら相撲を見ている私たちは、平和といえば平和なものである。
メキシコの日常は日本とは異なる。
メキシコは多民族というか多人種国家である。日本でも経済格差の問題は顕在化しているが、メキシコでは格差は沁みついている。
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『ROMA/ローマ』と言ってもイタリアのローマではない。
メキシコの首都・メキシコシティーのローマ地区のことなんだ。
亭主は医者であるので、中流の上といった家庭であろうか。夫婦と4人の子供、それに夫の母親が住む家に、住みこみの女中として働いている若い女が主人公である。見たところ、医者夫婦の家庭は白人である。そして、住みこみで働く若い女中は原住民の血が入っている。
若い住みこみで働く女は、雇い主からよく遇せられている。4人の子供からも慕われている。
若い女には若い男がいる。やはり社会からは取り残された男である。若い女がどうも妊娠したらしいと告げると、逃げて行って雲隠れしてしまう男である。悲しいな、と思うがそういう世界なんだ。酒を飲みながら相撲を見ている日本とはまったく異なる世界である。
モノクロ映画である。
長回しで、メキシコシティーのローマ地区の日常が描かれる。
雇い主の医者夫婦の間がおかしいとか、妊娠を告げた途端に逃げたワルがテコンドウのレッスンにいたり。日本があちこちに柔道の指導者を派遣しているように韓国はテコンドウの指導者をあちこちへ出しているらしい。

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『ROMA/ローマ』、アルフォンソ・キュアロンの作品。
昨年、2019年、第91回アカデミー賞に10部門でノミネートされ、監督賞他3賞を受けた。
なお、昨日のギレルモ・デル・トロの『シェイプ・オブ・ウォーター』は、その前年の第90回アカデミー賞の監督賞、作品賞を取っている。
また、『バードマン あるいは無知がもたらす予期せぬ軌跡』やレオナルド・ディカプリオの『レヴェナント 甦えりし者』でその前、第87回、第88回のアカデミー賞の作品賞、監督賞を連続受賞したアレハンドロ・ゴンザレス・イニヤトウ、アメリカを席巻するこの3人、いずれもメキシコ出身の映像作家。1960年代の生まれ、今、50代。
不思議な作品を紡いでいく。