Ⅰ5時17分、パリ行。

イーストウッド、ウディ・アレン、タランティーノ、新作の公開が待ち遠しいなという監督は何人かいる。面白いんだ、彼らの作品。
それでも見逃すのが出てくるようになった。だんだん出かけるのが面倒だな、と思うことが多くなってきたためだ。だから、見に行ったものは「なるほど」と思いたい。
しかし、2年前に公開のこの作品は、イーストウッドらしからぬものであった。ウーン、面白くないな、と。
f:id:ryuuzanshi:20180307131358j:plain
2015年8月21日、アムステルダムからパリ行きの高速鉄道・タリス内で、イスラム過激派による銃乱射事件が発生した。AK-47、カラシニコフを用いたテロである。
偶々この列車に乗り合わせていたアメリカ人の3人の若者が、そのテロ犯を取り押さえる。その実話をイーストウッドが映像化した。
面白いのは、テロ犯を取り押さえたアメリカ人の3人の若者を、映画の中での本人に起用したこと。へー、こんなことがあるんだ、という驚き。が、それはそれ、それがどうした。彼らの子供時代の道程も出てくる。しかし、イーストウッドの試み、この作品ではイマイチ響かない。
f:id:ryuuzanshi:20180404190533j:plain
Ⅰ5時17分、パリ行きのタリス、アムステルダム中央駅を出て、ブリュッセルを通りパリの北駅へ向かう。
AK-47、カラシニコフを持ったイスラム過激派をも乗せて。
高速鉄道タリス、日本の新幹線より速い。
f:id:ryuuzanshi:20180404184716j:plain
以前にも触れた覚えがあるが、高速鉄道タリスには3度乗っている。
2007年12月末、アムステルダムからパリへのタリスに乗った。パリで正月を迎えるため、ブリュッセルを通過して。年が明けて2日か3日、パリからブリュッセルへ戻り、その翌日、ブリュッセルからパリへ戻った。いずれもタリスに乗って。
ブリュッセルからパリへのタリスの車中で、3人の警官から理不尽な扱いを受けた。持ち物すべてをシートにぶちまけられた。当然、文句をつけた。抗議した。が、彼ら、3人の警官は謝らなかった。その車両に乗っていた乗客の中、そのような扱いを受けたのは、私と中東系と思われる男のふたりだけであった。
レイシズムだなと思っていたが、彼らの狙いはイスラム過激派の動きだった。
そうであるからと言って、私は10数年前のタリス内での3人の警官の行ないを許してはいないが。
f:id:ryuuzanshi:20180404184701j:plain
クリント・イーストウッドも、時には空振りをする。


今日、中国の全人代、「香港国家安全法」を可決した。
一国二制度を形骸化するもの。
習近平政権は、全世界を敵に回そうともそれは一時、と高を括っているようだ。ロシアのクリミヤ併合だって、どうこうないんだからって。
トランプにしろ、プーチンにしろ、習近平にしろ、ヤなヤツばかりが世にはびこっているな。