パリ・オペラ座 バレエ・リュス。

20世紀初めの1909年、セルゲイ・ディアギレフに率いられた「バレエ・リュス」がパリで公演をする。
ベルエポックのパリを熱狂させる。パリの芸術家をも巻きこんでいく。
ピカソ、マティス、ローランサン、コクトー、シャガール、ミロ、ダリ、ドビュッシー、ラヴェル、フォーレ、サティ、ココ・シャネル、・・・、・・・。ストラヴィンスキーやプロコフィエフは当然のこと。
それから100年後の2009年、パリ・オペラ座でバレエ・リュスの舞台を再現する。本作は、その収録されたものから4作品をまとめたもの。ニジンスキー振付けの『牧神の午後』をはじめ。
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パリの人間は、ロシアバレエが好き。
とりわけニジンスキーが。100年以上経った今でも。
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パリ・オペラ座の「バレエ・リュス」。
絵柄は、『牧神の午後』の一シーン。振付:ヴァーツラフ・ニジンスキー、音楽:クロード・ドビュッシー、美術:レオン・バクスト。伝説のスターの組み合わせ。
パリのオペラ座、当日券がある。2時間ばかり並ばなければならないが。概ね高い席と最も安い席。売りきれると、そこで打ち切り。何度か並んだ。
ある時、ニジンスキーがらみの当日券に並んだ。暫らく後、高い席、つまりいい席は売り切れと告げられた。と、並んでいた人の半分ぐらいの人は列を離れた。ニジンスキーがらみの舞台は皆さんいい席で見たいんだ。それほどにニジンスキーの名はヨーロッパ世界では別格。
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4作品のひとつ、『三角帽子』。
振付:レオニード・マシーン、音楽:マヌエル・デ・ファリャ、美術:パブロ・ピカソ。
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パリでの「バレエ・リュス」公演から100年というばかりでなく、ディアギレフの生誕145年でもあるんだ。2009年は。この収録作品、日本では2018年に封切られたのだが、その間10年近くどうなっていたのだろう。


『バレエ・リュス』が公開されて1年後、昨年春、東博へ行くため文化会館の横を通ると、100年以上前の「バレエ・リュス」のダンサーたちの写真が並んでいた。
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「音楽と舞踏 ストラヴィンスキーとバレエ・リュス」、とある。
東大総合研究博物館のインターメディアテクが噛んでいるらしい。
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「バレエ・リュス」のダンサーたちのパネルが並ぶ。
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『シェラザード』のニジンスキー。
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『バラの精』のニジンスキー。
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『牧神の午後』のニジンスキー。
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タマーラ・カルヴィナ〚ペトルーシュカ〛。
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アンナ・パヴロワをひとつ加えておこう。
演目も年代も不明だが。


そのひと月ほど後、NHKに「パリベルエポック 100年前の映像」という番組が流された。
ストラヴィンスキーやピカソなどの写真も流れたが、この男の写真のみを。
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バレエ・リュスを率いたセルゲイ・ディアギレフである。
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傑出した美術家、レオン・バクスト、ニジンスキーの『牧神の午後』にこのような作品を。
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バクストデザインの衣装で踊るニジンスキー。


横田滋さんが亡くなった。
87歳、老衰。
その半生を娘・めぐみさんを取り戻すことに費やした。40年以上。めぐみさんの娘、滋さんにとっては孫のウンギョンさんに、一度会ったことだけが安らぎであったか。
妻である早紀江さんとともに拉致被害者のシンボルであった。
それにしても金正恩は、拉致のことをきちんと理解しているのか。父親が行った犯罪を。
核のこと、アメリカのことで、頭の中がいっぱいなのではないか。拉致のことをはっきりと解らせなければならない。