オホーツクふらふら行（１） 女満別。

一昨日、ＷＨＯは新型コロナウイルスの感染拡大について「パンデミック」の状態だと認定した。トランプは、イギリスを除くヨーロッパ諸国からのアメリカへの入国を３０日間停止した。
それ故もある、昨日、ニューヨーク株式市場ではダウ平均が史上最大２３５２ドルの下げ幅となった。サーキットブレーカーが発動した。２００８年のリーマン・ショックを超え、１９８７年のブラックマンデー以来の大暴落。３０年ぶりの記録的下落。
今日の東証も一時１８００円超急落、一時１万７０００円を割りこんだ。つい半月ほど前には、日経平均２万３０００～４０００円だったのだが。私もリーマン・ショック以来ガーンと殴られた思い。私ごとき、さしたるものではないが。
昨日、ギリシャで採火された東京オリンピックの聖火、野口みずきがゆっくりと走っていたが、今日、今後のギリシャでの聖火リレーは中止となった。新型コロナウイルスの影響である。
日本では聖火リレーを行うのであろうが、オリンピック自体はどうなるか、はなはだ心もとなくなっているのではなかろうか。
トランプは１年延期したらどうか、と言っている。ＩＯＣ会長のトーマス・バッハは、「ＷＨＯの助言に従う」と言いだしている。日本政府や森喜朗、小池百合子などは、開催実現に向け準備していくと言っている。最終判断日は５月下旬だそうだが、さして日数があるわけではない。たとえ日本が国内の新型コロナウイルスを抑えこんだとしても、今後アフリカなどで感染拡大となる恐れがある。
電通顧問の組織委幹部が言うように東京オリンピック、１、２年延期するということが現実的ではないか。それに向かっての検討が迫っている。そうでないと、ヘタをすると東京オリンピック自体が中止になることもあり得るよ。小池百合子は、「中止という選択肢はない」なんて言っているが、そんなことはない。

いささか変則的な旅をした。
２月２７日、羽田をたち女満別へ向かった。
オホーツクの流氷を見に行った。
一日斜里へ行き、その後網走から紋別、雄武、枝幸、浜頓別、そして稚内、とオホーツク沿岸をバスを乗り継いで北上した。
網走で２泊、紋別で１泊、稚内で２泊、と泊まりながら。ホテルには、私の他にはさほど人がいなかった。
北海道へ入った翌日、２月２８日夜、カミさんから電話がかかってきた。カミさんと結婚してから４４年ばかり、カミさんからの旅先への電話は２度目。
前回の電話は４年前、瀬戸内トリエンナーレを見に直島にいた時であった。飼い犬が突然死んだ、というものであった。涙声での電話。娘一家と共に荼毘にふすのであなたは帰らなくてもいい、というものであった。
カミさんと結婚して以来２度目となる今回の電話は、それとは違った。
北海道をふらふらと歩いていることは仕方ないとしても、こちらへ帰ってきた後は２週間、１４日間、どこかのホテルで自主隔離していてくれ、というものであった。学校も休みになり孫たちが来るので、北海道をふらふらしていたヤツなど孫たちと会ってくれるなというもの。
私が北海道へ入った翌日の夕方、北海道知事・鈴木直道は非常事態宣言を出した。その前提はこうである。
その日夜９時のＮＨＫのニュース映像。

北海道で新型コロナウイルスの感染者が増えている、と言うもの。このニュースを見たカミさん、私へ電話してきた。羽田へ戻ってきても２週間１４日は家には帰ってくれるな、と。学校が休みとなる孫たちが来るから、と。
しかし、私は１０日に人間ドックの予約が入っていた。今回は３年に一度の脳のＭＲＩも加えてある。ギリギリその前日に帰宅することとする。それでも４日間、ホテル住まいをした。
そもそも北海道知事・鈴木直道の非常事態宣言は、上のような感染状態に基づいている。
人口の多い都市部に多いのだ。札幌がある石狩地方、旭川がある上川地方、オホーツクがそれに次いでいるが、これは北見の展示会でのグループ感染の数値。
私がふらふらと歩いたオホーツク沿岸では人がいない。他人との接触が極端に少ない。感染しようにも感染しようがない。
でも、今月５日夜、新千歳から羽田に戻ってきた後、４日前の９日までホテルで自己退避していた。人間ドックに行く前日までの４日間。
３日前の１０日、人間ドックを受けた。昨日も病院の予約が入っていた。医者に人間ドックのことを話すと、ＰＣの端末を操作、３日前の検査の数値や画像が出てきた。ＰＣであるので、即時データや画像が入ってくるらしい。
医者の話によると、人間ドックの模様、さほど問題がないというものもあれば、いささか問題があるというものもあった。脳のＭＲＩ画像、血液が十分流れていないところが幾つかあり、問題であるのだが。
まあ、そうであろうというのが私の受けとめ。
今後はなるようになれ、と。

羽田から女満別への飛行機、一日２便ある。
朝早いＪＡＬ便。それと１１時過ぎに羽田をたつＡＮＡとエアＤＯとの提携便。先月２７日、これに乗った。

２時間足らずで女満別上空となる。

翼の間から地上が見えてくる。
吹雪の中の女満別を、と考えていたのだが、女満別上空、ピーカンである。

右前方には知床が見えてくる。

知床の山々が。

１３時、女満別へ降りる。

網走へのバスが待っている。

女満別から網走へ。
この日は、知床の斜里へ行くつもりである。