男と女 50年。

3年少し前になろうか2016年秋、クロード・ルルーシュの『男と女』製作50周年を記念したデジタル・リマスター版が公開された。
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<たちきれぬ過去の想い。それでも惹かれ合う男と女。>の惹句は変わらない。50年経とうが何年経とうが。
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1966年から50年後のデジタル・リマスター版。
何年経とうと、「男と女」は変わらない。
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始まりはノルマンディー、ドーヴィルの寄宿制の学校であった。共に寡の男と女の二人、この学校に息子と娘を入れていた。
男はレーシングドライバー、女は映画のスクリプター。
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初めは電車に乗り遅れた女をパリへ送っていくということであった。
女の電話番号を訊く。過酷なモンテカルロ・ラリーがある。モンテカルロからパリへ車を飛ばす男。パリのアパルトマンに女はいない。ドーヴィルへ行っている。男はさらにドーヴィルへ。
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53年後の『男と女 人生最良の日々』にもこの場面はコラージュされている。
フランシス・レイの”ラーラーラ シャバダバダシャバダバダ ・・・”のスキャットが男と女を追い立てる。
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ドーヴィルの海岸での男と女。ジャン=ルイ・トランティニャンとアヌーク・エーメ。
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男と女、二人の息子と娘、ノルマンディー、ドーヴィルの海岸で幸せな時を持つ。
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ドーヴィルからパリへ戻る途中のホテル。
得も言えぬシーン。
53年後の『男と女 人生最良の日々』にもこのシーンがコラージュされている。が、それと共に53年後のこのホテル23号室での模様も描かれている。
『男と女』、1966年のカンヌ国際映画祭のパルムドールを取った。
作品は、ラブストーリーの不滅の名作となり、作家のクロード・ルルーシュは、愛の伝道師と呼ばれるようになった。
昨日は失念していたが、今日、3年前の画像を見ていて気づいたことがある。
3年前、製作50周年記念のデジタル・リマスター版が公開された時、ルルーシュの短編映像が日本初公開された。タイトルは、『ランデヴー』。8分48秒の短編である。
パリの街中を車が走り抜ける。早朝のパリの街中を。
昨日、53年後の『男と女』について、凱旋門からオベリスク、オペラ座、・・・、と記した。ジャン・ルイの夢の中として。が、実際は夢ではなく現実であった。今日先ほど、『ランデヴー』のことを思い出し気がついた。
エトワール・凱旋門からコンコルド広場のオベリスク、オランジュリーからルーブル、オペラ大通りを通りオペラ座・古いオペラ・ガルニエを通り、モンマルトルのサクレクール寺院の前まで、アクセル全開の車が走り抜ける。
昨日、シトロエン2cVと記したが、どうもこれは誤りであるようだ。2馬力のシトロエンのできる技ではない。クロード・ルルーシュ、メルセデスでパリの街中を疾走したらしい。排気音はフェラーリに切りかえて。
早朝とはいえパリの中心部を駆け抜ける。信号も無視。ヤバいことこの上ない。若さ故。
若いって危なくはあるが、やはりいいな。
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アヌーク・エーメの美、神々しいことこの上ない。