LOVE アジア。
東博東洋館のリニューアル以来、「博物館でアジアの旅」が秋の恒例となっている。
2015年は、「発見!つながるアジア」として、文化交流の視点で東洋館を楽しんでいた。サムルノリの演奏もまじえ。
2016年は、「東博X上博 夢のコラボ」。東博と上海博物館の競演であった。
2017年は、「マジカル・アジア」。ようこそ、マジカルの館・東洋館へ、というものであった。
そして昨年は、「海の道 ジャランジャラン」。「ジャランジャラン」は、インドネシア語で「散歩」という意。海がいっぱいのインドネシアのあちこちを散歩した。
で、「博物館でアジアの旅」の今年のテーマは、「LOVE アジア」。
LOVE、ラブか、ラブ、愛だな。さまざまな愛がある。
この秋の東博東洋館。
入口には日中韓の文字で「愛」の字が。
LOVE アジア。
東洋館に入ると、パスポートをくれる。
「博物館でアジアの旅 スペシャルツアー2019」の20ページのパスポートを。
旅の初めは・・・
これ。
小さなものだが、これは・・・
これ。
唐三彩の枕は・・・
こういうもの。
趣深いこの器・・・
近寄る・・・
こういうもの。
これは・・・
こういうもの。
いや、どれもこれも味があるものばかり。「LOVE アジア」の品々。
今年もアジアの占いコーナーがあった。
こっれは「シャガイ占い」。ヒツジのくるぶしの骨をふって占う。何年か前、私も占った。すこぶる良い結果であった。が、この占い、悪い結果が出てもめげることはない。再チャレンジできるんだ。いい占いが出るまで。
アジアの懐の深さである。
この扇面は・・・
このようなもの。
中国の文人の書斎だと思われる。
中央に軸がかかっている。
これである。
孫文の書。「博愛」。
このような。
この合子・・・
螺鈿の白頭鳥と薔薇。
これは・・・
上から下まで一分の隙なくはりついている。
こういうもの。歓喜仏ともよばれる。
チベットへ行ったことはない。が、ネパールへは何度か行っている。このような仏、そこかしこに見ることができる。アジアの愛のひとつ。
このコーナーはインド。
こういうものが貼ってある。
インドの細密画である。
この作品・・・
今年の「LOVE アジア」のパンフにもフィーチャーされているこの作品・・・
こういう説明がある。
しかし、この矢の先には、雄鶏がいる。その雄鶏を矢で撃つ。雄鶏が死ねば、夜は明けない。いつまでも二人の世界、ということになる。
で、この作品。
「太守」というのは「マハラジャ」であろう。
近寄る。
インドの細密画、このようなものが多く見られる。インドのあちこちの古道具屋で。
インドの細密画、モロなんだ。日本の春画とはまったく異なる。日本の春画が内包する「趣き」が感じられない。
この作品も・・・
このようなものであるが。
王子と王女も。
このコーナー、ワヤンが並ぶ。
インドネシアのコーナーである。
これは・・・
男はこう。
女はこう。
これは・・・
男はこう。
女はこう。
アジアの愛、「LOVE アジア」、さまざまな愛がある。
恋愛、性愛、家族愛、人類愛、博愛、その他さまざまな愛がある。
昨日から今日にかけ、アフガニスタン・カブールでは、銃撃を受け死んだ中村哲さんを悼む催しが営まれている。
蝋燭が灯された中に中村哲さんの横顔が。
Nakamuraの文字も見える。
中村哲さん、「LOVE アジア」アジアの愛どころか、人類、人への愛を全うした。