第87回 日本版画展。

東京都美術館での日本版画協会の版画展・・・
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今年は第87回。
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日本版画協会でも毎年「なるほど」という企画を行っているが、今年はこれ。
「山口源顕彰事業」。
私は知らなかったが、山口源という方は沼津市に所縁ある版画家だそうだ。で、沼津市では毎年若い版画家に対し、山口源を顕彰する賞を出しているそうだ。
その賞を受賞した若い作家が、市内の小中学生たちに版画指導をする。
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それら一連のことを総称して「山口源顕彰事業」と呼んでいる模様である。
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毎年恒例の「はんが甲子園」もあった。
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各室、多くの作品が並ぶ。
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小澤潔の作品が見えてきた。
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小澤潔、日本版画協会展へは5年連続して入選している。
2015年は、≪Y氏の食卓≫。Y氏なる男が食卓で何かを食っていた。
2016年は、≪そとは雨降り≫。ベッドに座った男が、窓を通して雨が降る外を眺めていた。
2017年は、≪Walk(M)≫。横浜を思わせる洒落た町のパン屋の前を、男が歩いていた。
そして昨年の2018年は、≪キースを聴きながら≫。男が、キース(キース・ジャレットであろう)のピアノを聴いていた。
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で、今年の作品はこれである。
ん、人物がいない。男がいない。本であり、書棚である。
小澤潔、おそらく、その作品が内に含む気配を変えよう、変化させようと考えたのではないか。
しかし、静謐に過ぎる。私にはそう思える。
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昨年までの作品は、Y氏は何かを食べながら考えていたし、ベッドに座った男は外の雨を見ながら考えを巡らしていたし、パン屋の前を歩く男の足は速かったし、キースのピアノを聴く男もまた何ごとかを考えていた。
皆、何らかの行動を起こし、考えていた。その男たちがどこかへいってしまった。
小澤の意には反するであろうが、寂しい。
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白と黒。その白は胡粉、と以前聞いたことがある。
小澤、そのテクニックは凄い。
何十回も版を重ねている。表ばかりじゃなく裏からも刷る。
驚くばかり。
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書棚。本。
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忘れていたが、タイトルはこう。作品の左下を。
≪とじられた本≫。「1/1」とある。つまり、1点のみの制作。
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ついでに作品右下の小澤潔のサインも。
小澤、タテに書く文字も上手いが、ヨコに書く文字も上手い。



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ラグビー関東大学対抗戦、今日、25年ぶりで全勝どうしの早明戦が行われた。
今年の対抗戦、この10年ばかり一強、絶対王者であった帝京が3敗している。明治、早稲田、慶応に敗れた。地殻変動が起こっている。
今日の秩父宮、6戦全勝どうしの早稲田と明治、早明戦に5万の観衆であふれている。早稲田のキックオフでゲームは始まる。
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早明両校、陣地の取りあいで始まる。
初スクラムは11分すぎ。スクラムは重量フォワードの明治が有利。スクラム、5回繰り返されついに早稲田、コラプシングの反則を取られる。
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「タテへ」の明治が復活していた。
明治、重量フォワードでタテ突進を繰り返し、16分過ぎトライ。ゴールも決まり、明治、7点を先制する。
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前半24分、明治ゴール前、早稲田攻める。
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早稲田10番・SOの岸岡智樹が駆け抜けトライ。ゴールも決まり、7対7となる。
前半はこの後、明治が1PGを決め、明治10-早稲田7で前半戦を折り返す。
後半が始まる。開始10分が大事、と両校監督は語っていた。が、何と後半開始3分も経たずに明治がトライをあげる。ゴールも決まる。
その少し後にも、明治はトライ、ゴール。ワンサイドゲームの様相となる。
早稲田、明治のモールを2度も押しこまれ、トライにつなげられた。
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こんなワケはない、と思いつつも、明治に次々とトライとゴールを積み重ねられていった。
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終わってみれば36対7、早稲田、完敗した。
ノーサイド後の両チーム。
明治の2番は、主将のフッカー・武井日向。早稲田の9番は、主将のSH・斎藤直人。
明治の主将がフォワードの要のフッカー、早稲田の主将がSH・スクラムハーフ、両校の立ち位置をよく表わしている。
いずれにしろ、年明けの大学選手権、楽しみだ。