大和四寺。

JR東海のCM、<そうだ 京都、行こう。>は今でも流れているが、やはりJR東海の<いま、ふたたびの奈良へ。>は流れているのかな。暫らく見ていないような気がする。
洛中、そして洛東、洛西、洛北の洛外、いずれの京都もいいが、奈良もいい。
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東博本館前の垂れ幕。
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岡寺、室生寺、長谷寺、安倍文殊院、奈良大和四寺のみほとけ展。
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奈良市から南へ20~30キロ。JRと近鉄で30分から1時間ばかりのところに、7~8世紀に創建された古刹である岡寺、室生寺、長谷寺、安倍文殊院の大和四寺がある。
奈良県全体からみると北東部である。「国中(くんなか)」と言われもする。飛鳥時代の政治の中心地であった故である。
しかし今は、とてものどかな地である。桜井市、宇陀市、樫原市、明日香村、このあたりに行くと心が平らかになる。まさに、<大和は 国のまほろば たたなづく 青垣山こもれる 大和し 美し>を実感できる。
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東大寺、興福寺、薬師寺、唐招提寺、法隆寺などの奈良市中や斑鳩の大寺もそれはそれで素晴らしいが、それよりは小ぶりな大和四寺もそれぞれとても趣き深い。最後に行ったのは3年前。
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深い。
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室生寺金堂の一番左におわす十一面観音、私の好きな仏さまベスト3のひとつ。
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明日香村、岡寺を開いたお坊さんの像。
深い。日本古代高僧像の名作。
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奈良時代創建の名刹・室生寺の切れ味鋭い一木彫刻の傑作。
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長谷寺の本尊は10メートルを超える十一面観音菩薩立像(3年前の特別御開帳の折り、そのおみ足に直接触れることができた)であるが、この像は霊験あらたかなその本尊を模したもの。
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快慶作の安倍文殊院の本尊・文殊菩薩像の像内から発見された経巻。
なお、快慶作の獅子に乗った文殊菩薩像は、7メートルに及ぶ日本最大のもの。
大和四寺のみほとけ、今回、東京へお出ましでないものも多くある。
<いま、ふたたびの奈良へ。>である。<うまし うるわし奈良>、という惹句もあった。
腰の骨と足の骨が、いつの間にか折れていて参っているが、あと一度<いま、ふたたびの奈良へ。>行きたいと考えている。


ラグビーW杯日本2019も、天皇即位関連の行事も昨日の2回目の大饗の儀で大きなものは終わった。
夏の盛りの猛暑の頃は外へ出ていないが、その前後幾つか行った美術展や友人たちの個展、団体展などの模様を暫らく記すことにする。