ジャイアント・キリング。
何がどうして、といったことがあり、いわばルーチンとして病院へ行っている病気は3つあるのだが、それとは別にどこかヘンだなということが年に1、2度あるようになった。昨日までのひと月間もそうであった。何をする気も起きない。
このひと月、世間様は動いていた。
何日か前には、旭化成の研究者・吉野彰さんがノーベル化学賞を取った。このところ日本人の学者、研究者のノーベル賞受賞が続いている。21世紀に入ってからでは、日本人の受賞はアメリカ人に次いで2番目だという。少し取りすぎだと思う。もうそろそろ世界的学者、研究者のストックも尽きるのでは。
セクハラ疑惑により昨年の受賞が持ち越され2年分となったノーベル文学賞は、ポーランドとオーストリアの作家に与えられた。ここ数年、私が密かに期待している多和田葉子の受賞はなかった。
10月1日、国慶節の中継を見ていた。ニコ動とyoutubeで4時間ばかり。他の幹部がスーツ姿なのに、ただ一人黒の中山服姿の習近平が天安門広場前で閲兵した。次々に現れるフロート、毛沢東、鄧小平と自らを同列に置くものがあった。習近平、新たな独裁者であろう。
香港のデモは収束しない。「覆面禁止法」なんて、ありゃナンだ。一国二制度の化けの皮が剥がれていく。
トランプ、ロシア疑惑を何とか乗り切ったと思ったら、今度はウクライナ疑惑が出てきた。民主党の先頭を走るバイデンを貶めることを図ったものらしい。民主党はペロシ以下景色ばってるが、これでトランプ弾劾まで持っていくのはきつかろう。
そのトランプ、3日前であったであろうかシリアでのクルド勢力支援の梯子を外した。シリア北部の米軍撤退。待ってましたとばかりにトルコはシリアのクルド族への攻撃を始めた。ヨーロッパ諸国はトルコを非難している。不思議なことに、アメリカもトルコに経済制裁をなんてことを言っている。トルコのシリア侵攻にお墨付きを与えたようなアメリカが。トランプ、めちゃくちゃ。
ところで今日は、数十年に一度の災害が、という台風が来ている。台風19号。超大型だそうだ。
先般の15号で大きな被害を受けた人もいる。その復旧も済まぬうちに。日本は地震国、台風国であるが、それにしても。
夕刻のNHK。
この後、静岡県に上陸し、北上した。
ラグビーW杯へ。
グループA、日本の第2戦は世界ランキング2位のアイルランド。
チームキャプテン、リーチ・マイケルを先頭にジャパンのメンバーが進む。
この図を見ると、私は健さん、高倉健を思い出す。健さんはただ一人、白鞘の長どすを手に敵へ乗り込むのだが。
アイルランド、アイルランド共和国とグレートブリテンの北アイルランドとの合同チームである。
北アイルランド紛争、IRAとUDR、血を血で洗う激闘を繰り広げた。通り一本入れば敵方の陣地。
3年前の「流山子雑録」、一刻も気が抜けない映画『ベルファスト71』について記した。ベルファストだ。
この後、「Shouldor to shoulder アイルランドの叫びを・・・」と続く。
アイルランドへの思い入れはある。が、ラグビーW杯では粉砕しなければならない。
このゲーム、ジャパンのキャプテン、リーチ・マイケルは先発を離れた。
ゲームキャプテンには南アフリカ出身のロック、ピーター・ラブスカフニ。
ゲーム前、ロッカールームでのジャパンの円陣。
ゲームキャプテンのラブスカフニを先頭に出てくる。
フォワード、フロントロウは、フッカーの堀江翔太、左右のプロップはジャパニーズ・マフィアの稲垣啓太と韓国出身、具智元。
このフロントロウ3人、安心できる。
キックオフまもなく、キックパスでトライを奪われる。
21分、日本から見て3-12。
2トライ、1コンバージョンキックを許している。
田村優のPGが2本決まり、3本目も決まる。これで9-12。
ハーフタイム。
ここまでのデータ、ほぼ互角、いやジャパンがおしている。
後半58分、ジャパン、アイルランドゴール前へ。日本、攻める。
SH・田中史朗、左を見る。
短いパスを回し、途中出場の福岡聖樹の手に。
福岡聖樹、トライ。
JAPAN、沸く。
[
ジャイアント・キリングである。
こうであった。
眠たい。