令和初の8月15日。

令和初の8月15日、今上天皇は、一週間前から「おことば」の推敲を重ねられていたそうだ。
父君・上皇のお心を継承された。
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日本武道館での全国戦没者追悼式、11時50分から中継が始まる。
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即位後3か月半となる天皇、皇后・雅子さまとともに出席される。
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内閣総理大臣・安倍晋三の挨拶、例年通り。
「戦争の惨禍を二度と繰り返さない」に続けて、「この誓いは、昭和、平成、令和の時代においても・・・」と、「令和」という言葉を加えたことのみ。先帝・上皇が語られていたような「過去を顧みる言葉」は見当たらない。
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12時少し前、標柱の前に進まれた天皇、皇后両陛下、暫し後の12時、黙禱される。
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そして、初めての「おことば」を述べられる。
「ここに過去を顧み、深い反省の上に立って、・・・」、という先帝・上皇から受け継がれた言葉を含めて。
安倍晋三が決して口にしない言葉を。
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この後、衆参両院議長、最高裁長官の挨拶があるが、例年通りこれがまた皆さんの言葉、ほとんど同じ。これで三権の長と言えるのか、と思うのみ。
遺族代表・森本浩吉さんの挨拶となった。77歳。戦死した父親のことは憶えていない、と語る。小さな頃、父親は兵隊にとられ、戦死した。
安倍晋三の挨拶や天皇の「おことば」、三権の長の挨拶に較べ、この父親の記憶がないという遺族代表の言葉は長かった。自らの身体から出てくる言葉なんだ。
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天皇、皇后両陛下、77歳老人に向き合い、その言葉を聞く。
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その後、両陛下は退席される。
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お姿が消えていく。
昨年のこの日、最後の追悼式から退席される上皇、上皇后が、少しずつ少しずつ退席されたことを思いだす。
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12時25分、今年の中継は終わる。


NHKの中継を見ながら、先帝である上皇、上皇后のことを思った。
両陛下も今日の昼、NHK中継をご覧になっていたに違いない。
後を継いだ新帝も自分の心を受け継いでくれたな、と思いながら。
そうに違いない。


韓国では日本敗戦の日である今日は、日本の植民地から脱した「光復節」である。
民族服を着た大統領・文在寅、やや微妙な演説をした。
先般来の日本の不当な輸出規制は批判し立ち向かう、と述べたが、歴史認識問題ではトーンを落とした。日本が対話に出れば手を握る、と。
はっきり言ってトランプなんかに、「お前たちふたり、いい加減に仲良くしろよ」なんて言われるのは片腹痛い。
ふたりで何とかしろ。