流山子雑録     『酔睡胡乱』

ムンク展 共鳴する魂の叫び。


昨日、途切れちゃった。以前と同じようにはいかない。
先ほどは、「メンテナンスを行っております。ご迷惑をおかけいたしますがご了承ください」、なんてものが現われ、暫らく写真の取りこみができなくなった。
「はてな」はどうしてシステムを変えたのであろう。利用料金はどうも倍ぐらいになるようだ。運営企業である「はてな」の収益が増えるのであろうから、企業論理としては理解できる。さまざまなサービスが追加されたらしいが、さまざまな電化製品と同じく、加えられたサービスなんかほとんど利用しないよ。ま、大した額ではないからまあいいが。
操作が解かりづらいのでイラつくが、ムンク展、続ける。


ムンク展、とても面白い展覧会であった。想像を遥かに超えた。
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上野公園、ムンク展のタテカン。
ムンク回顧展なんだ。
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ウィークデーの日中であったが、40分待ち程度なら致し方ないか。
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都美術館の中には、何台ものモニターがあり、ムンクのことごとを流している。
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ムンクって言えば「不安」だな。
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ムンク、多くの自画像を描いている。
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≪赤い蔦≫。
会場へ入る前に、ムンクのことをひと通り勉強させてくれる。
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そして、≪叫び≫の初来日なんだ。
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ところで、「叫び」って・・・
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そうなんだ。
会場に入る前に、十分お勉強をさせていただける。
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≪夏の夜、人魚≫。
1893年 油彩、カンヴァス。
生まれ故郷・ノルウェーとパリやベルリンを行き来しながら、人間の内面を描きだそうとしているころの作。
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≪マドンナ≫。
1895/1902年 リトグラフ。
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≪病める子Ⅰ≫。
1896年 リトグラフ。
ムンク、5歳で母を亡くし、自身も14歳で死の淵を彷徨う。自身は回復したが、姉を結核で失う。死の影はずっとついて回った。
赤と青、この二色が重なりあうとこのような色調となる。儚げで明日がないような色調に。でも、美しい。
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≪太陽≫。
1910ーⅠ3年 油彩、カンヴァス。
1863年生まれのムンク、1908年に国家から勲章を授与されノルウェーの国民的画家となっていく。作品も幅広い。
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≪星月夜≫。
1922-24年 油彩、カンヴァス。
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≪生命のダンス≫。
1925年 油彩、カンヴァス。
「生命」ではあるんだが、「愛」ではあるんだが、「不安」を含んでいるやに思える。
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≪二人、孤独な人たち≫。
1933-35年 油彩、カンヴァス。
ムンク、70歳の頃の作。生涯結婚しなかったムンク、「孤独」ということは常に頭にあったであろう。「不安な愛」、「愛の不安」を反芻しながら。
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ところで、ムンクと言えば自画像である。80歳でこの世を去るまで多くの自画像を描いている。
上は、1882年、19歳の時の≪自画像≫。
油彩、紙(厚紙に貼付)。
19歳のムンク、レンブラント顔負けの自画像を描いている。
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≪地獄の自画像≫。
1903年 油彩、カンヴァス。
ムンクは、80歳でこの世を去るまで生涯独身であった。が、女性とのあれこれはさまざまあった。
この作品は、女性関係とアルコール依存症に苦しんでいた40歳の時の自画像。
赤と黒い背景の前に裸で立つムンクである。
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≪皿にのった鱈の頭と自画像≫。
1940-42年 油彩、カンヴァス。
鱈の頭、死の象徴だそうだ。それを食べてしまうということらしい。「不安」に「しゃれ」で立ち向かおうかということか。
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≪自画像、時計とベッドの間≫。
1940-43年 油彩、カンヴァス。
1944年に80歳で死ぬムンクの最後の自画像である。
「不安、死、愛、それらを包括した生命」を越える安らかなものを感じる。


音声ガイドは、福山潤とテレ朝アナの宇賀なつみであった。
時折り入るBGMがよかった。
シベリウスのピアノ曲やグリーグの「ペールギュント」などが。「ソルヴェーグの歌」など久しぶりに聴いた。


この間、幾つかの動きがあった。
トランプ、二度目の米朝首脳会談を今月末、ハノイで行うと表明した。
国内で手詰まりのトランプ、何とか金正恩とのパフォーマンスに賭けたいようだ。


私が贔屓の小平奈緒の、スピードスケート500メートルの連勝が37で止まった。
ドイツでの世界距離別選手権、3年近く負けなしであった小平奈緒、敗れた。「またフレッシュな気分で挑戦していきたい」、と小平は語っている。これからは気軽に滑ってもらいたいな。


一昨日、堺屋太一が死んだ。
半世紀前の大阪万博を若い通産官僚として仕切り、半世紀後の大阪万博を後押ししていた。
気骨ある大阪人であった。