伊藤が死んだ。

学生時代の仲間である伊藤が昨日死んだ。
今日夕刻のメールで知った。
伊藤、私より4年ばかり後輩であるが、人さまより4年多く学校に在籍していた私、学生服姿の伊藤を憶えている。喧嘩が強いとの評があった。英語に強いとも。
伊藤、そのようなワケで外資系の出版社へ就職した。20年以上前になるのではと思うが、『アステイオン』というハイブラウな雑誌の編集長となった。時折りその雑誌をもらったが、山崎正和などが登場する知的興味を持つインテレクチュアルな層を対象としていた雑誌であった。
今、検索すると『アステイオン』、サントリー文化財団から発行が続けられている。年2回刊であるが。
伊藤とは同じサークル仲間であった。
実は、そのサークル仲間のグループ展、来月催される。伊藤も出品予定である。12月初め、そのグループ展の打ち合わせが神保町で持たれた。伊藤もいつもと変わらず来ていた。
来月の「早稲田美研60−70展」には、伊藤の作品も出品される。おそらく伊藤の得意なデジタルアートであろう。
私たち、早稲田大学の美術研究会に1960年から1970年の間に属していた仲間、50人ばかりが連絡可能である。その内、20人ばかりが日常付きあっている連中であろうか。その中、この10年の間に伊藤も含め4人が死んだ。私たち、死んでおかしくない年代となっている。
伊藤、昨年末腹が痛くなり、今年初め入院したとのこと。膵臓がんだったそうだ。
好漢・伊藤、死んだ。私も、との思いあり。