UMUT 珠玉の昆虫標本。

東京大学総合研究博物館、さまざまな秘蔵コレクションを持つ。
9年近く前になるが、2010年1月15日の「流山子雑録」に「日本遺産補遺(9)」として、「文身(刺青)標本コレクション」をはじめさすが東大というべき東大の秘蔵コレクションについて記している。
この秋のもうひとつの展示である「昆虫標本」もそのような秘蔵コレクションのひとつであるようだ。

江戸から平成、日本の昆虫研究を支えた東大のコレクションだ、と。

日本の昆虫学は東大に端を発し云々、と。
そうか。
今まで何人か東大を出たヤツと行きあったことがあるが、彼ら概ね自惚れが強い。そういう印象を持っていた。
が、この秋東大へ行った折り、ひとりの学生にものを尋ねた。丁寧に応えてくれた。それ以上に、今時珍しい「育ちの良さ」、「品の良さ」を感じた。東大にもこんなヤツがいるんだ、と考えを少し改めた。

東大秘蔵の昆虫コレクションの部屋へ入る。

蝶の標本がいっぱい。




その中に、研究者のことが記されている。
この人は・・・

濱正彦さん。
こいいう人である。

この人は、五十嵐邁さん。
こういう人。
このような研究者が7、8人ぐらい昆虫標本の間に間に掲載されていた。いずれの人も本人或いは遺族がその膨大な昆虫コレクションを東大へ寄贈している。

壁面ばかりでなく、中の空間にも昆虫標本がある。
中空の標本を通し、後ろの標本が透けて見える。
言いかえれば、後ろの標本から中空の標本が浮かびあがる。

このように。

このように。

面白い。

壁面にこういう一画がある。

2011年11月、ブータンの国王夫妻が来日した。その時、ブータンの若きワンチュク国王から、限りなく珍しい蝶・ブータンシボリアゲハが贈られた。日本国へ贈られたものであろうが、東大にある。実は、この蝶を採集したのは東大の学者であった模様。そういうこともあろう。

特別仕様の箱に入ったブータンシボリアゲハ、美しい。
ここにはブータン国民からって書かれているが、ブータンでは国民イコール国王とでもいえるので、まあそういうこと。国を挙げての日本への贈り物である。

展示されているのは蝶ばかりではない。
バッタとかセミのようなものまで。

それにしても、研究者とか学者っていうものはやはり凄いものなんだ。
加藤正世さんも。

このような虫。
東京大学総合研究博物館、展示物の撮影は概ね許されている。が、一か所のみ撮影はダメというところがあった。日本最古の昆虫標本であるから、と。
私はもちろん、写真は撮らない。
しかし・・・

東京大学総合研究博物館に、「Ouroboros」という雑誌がある。小冊子であるが、今、Vol.23。23年間続けてきた。
「Ouroboros」とはどういうこと、という説明はない。その点は東大なんだ。勝手に考えろってことのようだ。
第一、なんて読むんだってこともある。
「Ouroboros」、ギリシャ所縁の言葉で「ウロボロス」と読む。
次には、その意はってなる。
自分の尾を飲みこむ竜(蛇)の円環状の形態を差すそうだ。円くなった形、無限であり、永遠であり、不滅である、ということを表わしているようだ。
それはそれとし、その表紙にこれだけは撮ってはいけませんよ、と言われた標本が載っている。

これである。
日本最古の昆虫標本。
なにか「得も言えぬ」感があるなー。


秋篠宮、53歳の誕生日を前に記者会見を行なった。
大嘗祭の国費支出について、疑問を呈された。「適当かどうか」、と。
宮内庁の長官へも「かなり言った」が、聞く耳を持ってもらえなかったとも。
宮内庁長官の山本信一郎は、「聞く耳を持たなかったと言われるとつらいが、・・・・・」、と語る。まあ、そうであろう。しかし、秋篠宮の言うことにも一理はある。「政教分離」の一線はあるが。
また、長女・眞子さまと小室圭さんについては、現状では否定的な見解を述べられた。親として当然だ。