バンコク散歩(8) MOCA。

バンコクでのアートスポット、どこへ行こうかなと考えていた。
ひとつは国立博物館。以前にも行っているがここは凄い、外せない。
ついではチケットをくれた高橋が「ここは面白そう」と言っていたMOCA(現代美術館)。そして、どういうところかはよくは分からないがBACCなるところ。この3か所にした。周ろうとしたら1日でも周ることができるだろうが、もうそういうことはしない。ゆっくり2日間をかけることにする。
まずは、MOCAへ行くことにした。MOCA、MUSEUM OF CONTEMPORARY ARTの略、通称である。コンテンポラリー、現代美術の美術館である。バンコク中心部からは少し外れ、郊外にある。

右上に高架鉄道、BTSの高架が見える。

BTSのナーナー駅。
BTSでモーチットまで行き、そこからはタクシーを使う。

モーチット駅前で乗ったタクシーすっ飛ばし、MOCAの構内へ入る。
MOCA、大きな美術館である。新しい。2012年にできたそうだ。
チケット売り場もクール。

大人250バーツ、学生100バーツと書いてあるが、一番下に・・・
13歳以下、60歳以上、僧侶(タイらしい)、身体障碍者、・・・・、は無料と書いてある。
東京都美術館のように、年寄り無料じゃないくせに、いつも年齢を証明するものを見せてくださいなんて言わない。いつか、オレの顔を見りゃ分かるだろうと言ったが、いえ、それが決まりですのでと返ってきた。
外国の美術館は年寄りに優しいぞ。10年以上前になるがブリュッセルの美術館、ベルギー王立美術館じゃなかったかと思うが、チケット売り場に行ったら、「お年を召されたお方は無料です」と言われたことがある。記憶、不確かなところもあるが、海外の美術館、概ね年寄りに優しい。
バンコクのMOCAもそうであった。
「年齢を証明するものを見せてください」なんて野暮なことは言わなかった。

右手にこのようなものが。

エントランスにこの像が。

”GREAT HORNBILL LADY 2012”と記されている。
”HORNBILL”、サイチョウである。

中へ入る。
大きな吹き抜け。

窓が切られており、外光が入ってくる。

すぐ横にこのような作品が。

「サルバドール・ダリ」だなんて。

正面から見ると、頭に幾つもの仏塔を付けているが、紛うことなくサルバドール・ダリである。

象さんである。

100頭の象さんがいるらしい。タイだ。

ここも、

この立体作品もNational Artist(国民作家)とされている作家の作品。

ミュージアムショップがある。

2階へ上がる。

不思議なものがある。

鉤十宇の腕章を巻いた男、ヒトラーである。

こういう作家のこういう作品。
身体と精神、心身平穏にであろうか。

こちらから。

面白い。

こういう立体作品が。
見知った顔つきの男が並んでいる。
左端はマハトマ・ガンジーだ。その右は、この男誰だったっけ。

ヨシフ・スターリンであった。たしかに、そうだ。
作家は、前の”Body Mind Peaceful”と同じ男である。
続けよう。
スターリンの右の男は毛沢東、その右はホー・チ・ミン、その右はウィンストン・チャーチル、一番右はサダム・フセインである。
ガンジーからサダム・フセインまで、どのようなことがあるのかなと思う。
ガンジー、毛沢東、ホー・チ・ミンはひとつにくくられる。スターリンとチャーチルもくくられる。サダム・フセインは何となく場違いだ。フィデル・カストロやネルソン・マンデラをつけ加えるべきじゃないかって思う。
MOCA、明日に続ける。


昨日、樹木希林が死んだとの報が流された。

大相撲中継が終わった後のNHKのニュース。
樹木希林、全身がんを公表したのは平成25年、5年前になるんだ。
是枝裕和の『海街diary』、『万引き家族』、河瀬直美の『あん』では主役を張った。が、それ以上に思いに残るのは、富士フィルムのCM。「美しい人は美しく、そうでない方はそれなりに」ってやつ。
さらに、日本民芸館の尾久彰三と二人して、鶴岡や佐渡、金沢の骨董市、骨董屋を巡っていたテレビ番組も思われる。
佐渡の小木街道を尾久彰三と手をつなぎ、ひょこひょこと歩いていく。
最後は京都の東寺の骨董市であった。思いに残る。
内田裕也は、その衝撃の大きさにまだ対応できていないようだ。
珍しい夫婦であった。
内田裕也、どこで「ロッケンロール」のけじめをつけるか、大いに悩むであろう。