W杯決勝 フランス6番ポグバ、ゴールを挙げる。

猛暑が続いている。不要不急の用がない場合は外へ出るな、と言われている。今やもう、不要不急の用などは、さほどない。昨日も一歩も外へ出なかった。
1日中冷房の中にいるのはいいのだが、ひとつ具合の悪いことがある。時間に関わらず酒を飲み酔っぱらってしまうことである。椅子に座ったまま眠ってしまう。1時間ばかりで目が覚めるが、いつの間にかまた眠ってしまう。昨日というか今日というかもそうであった。気がついたら窓の外は明るかった。朝になっていた。
今日、新宿ゴールデン街のバー「十月」のママからこういうメールが来ていた。
<皆さま、暑中見舞い申し上げます。
この頃の猛暑酷暑激暑の中、如何お過ごしですか?
私も映画断ちして西日本の復旧を祈っております!
皆さまも水分補給とお酒の補給を!かずこ>、と。
毎月20本前後の映画を観ているかずこさんも、映画館へは行っていないらしい。西日本の復旧を祈願して、というのが表向きの理由だが。水分補給とお酒の補給、とも記されている。
私は水分補給は苦手で、ビールと焼酎の水割りでそれに代えている。
これがどうも、問題がある。
せっかくのW杯サッカー決勝、フランスの6番・ポグバがゴールを挙げたのに、PCの前で眠ってしまい昨日、ブログに記すことができなかった。
実は一昨日、孫娘と孫坊主が来た。おねーちゃんはもうジャパンブルーのユニフォームを着ていなかったが、ぼうずの方は青いユニフォームを着ている。
おねーちゃんは日本のユニフォームだったが、ぼうずの方はフランスのユニフォームだそうだ。フランスは決勝へ勝ちあがっている。で、孫坊主もユニフォーム姿であるらしい。

その背番号は6番である。彼らのパパに訊いた。
「フランスの6番の選手って、何と言う選手?」って。「ポグバって選手です」。「ポグバって名前だとアフリカ系の選手か?」って。「そうです。凄い選手です」、と返ってきた。どういう選手であるかは知らないが、私はフランスの6番、ポグバを応援することにした。孫坊主と同じ背番号であるから。
いや、逆か。孫坊主がポグバの番号をつけている、というのが正しいのであるが。

一昨日夜、W杯決勝のセレモニーが始まった。
アメリカ人のラッパー、ロシアのスーパーモデルなどが出てきた。これはロシアのソプラノ歌手による「カリンカ」。

子供たちも「カリンカ、カリンカ」、と歌う。

突然、ロナウジィーニョが出てきた。コンガを叩いている。サプライズ。
メッシやC.ロナウド、スーパースターであるが、好きじゃないって人もいる。しかし、ロナウジィーニョが好きじゃないって人はあまりいないんじゃないか。

決勝はフランス対クロアチア。
通常ならば強豪国・フランスに挑む人口500万に満たない小国・クロアチアに肩入れするのであるが、孫坊主の背番号6番・ポグバのフランスを応援する。
フランスの先発メンバー、ポグバはMF。日本で言えば長谷部や香川の役回り。

フランスの6番・ポグバ、この男である。
ポグバ、ゴールを決めてくれと思う。

ゲームはフランスが先制し・・・

クロアチアが追いついた。

今大会から取りいれられたVARでクロアチア選手のハンド、フランスにPKが与えられる。
フランスのキッカー・グリーズマンが冷静に決め、前半はフランス2:1で折り返す。

後半14分、私が待ち望んだその時がきた。
フランスの6番・ポグバ、左足でゴールを決めた。

ポグバ、吠える。
やった、ポグバ。
野性味あふれる。

その後双方1点ずつ取り、4:2でゲームは終わる。

フランス大統領・マクロンとクロアチアの女性大統領・グラバル=キタロヴィッチ、お互いの健闘を称えあう。

ボグバ、対峙してきたクロアチアのMF・ラキティッチと抱き合う。

この男、フランスの6番・ポグバ、25歳。
イングランドの名門マンチェスター・Uのレギュラーを張っているそうだ。が、このオフ、バルセロナへの移籍が取りざたされているらしい。その移籍金何と8800万ポンド(約130億円)と言われるようだ。この大会後、日本選手も何人かヨーロッパへ旅立つようだが、その経済的価値、二桁違う。
日本はベスト16で浮かれているが、彼我の差、とても大きい。
同じ6番のユニフォームを着ている孫坊主、1歳になったばかりだが、24年後、億の金は稼がなくてもいいから、ポグバの如き野生を感じる男になってもらいたい、と思うことしきり。

表彰式となった。
左からFIFAの会長、ホストのプーチン、マクロン、そしてクロアチアの女性大統領。

大会MVPにはクロアチアのキャプテン・モドリッチが選ばれた。モドリッチ、身長172センチと小柄ながら攻守に活躍していた。
フランス大統領・マクロン、敵将・モドリッチを抱く。

表彰式の途中で雨が降ってきた。だんだん大粒の雨となる。
マクロン、フランス6番・ポグバを抱き寄せる。

ポグバの首に手をやり、その顔を見つめ何ごとかを語る。

マクロン、快挙を成し遂げたフランスの監督・デシャンを抱きしめる。
デシャン、W杯で選手として、そして監督として優勝した3人目の人だそうだ。
雨はますます激しくなる。
プーチンもマクロンもクロアチアの女性大統領もFIFA会長も、みなずぶ濡れとなる。
それにしても、雨というものはいい。趣がある。
さらに、劇的効果を高める。この場面でも。

フランスの選手たち、濡れたピッチを走りまわり大騒ぎ。

一昨日、訪ねてきたフランス6番の孫坊主もひと足早く、優勝トロフィー代わりの積み木を掲げていた。

W杯2018、こうして終わる。