意固地になるな。休め、稀勢。

初場所4日目を終えて1勝3敗の稀勢の里、今朝、「最後までやり抜く」、と語ったそうだ。
稀勢の里、我を立てるというか我を貫くというタイプの力士であるが、それにしても誰か、稀勢の里にアドバイスをする男はいないのであろうか。
「意固地になるな。休め」、と。歯がゆい。

初場所5日目、花道奥で出を待つ稀勢の里。
瞑目している。ずっと目を閉じている。稀勢の里、何を思っているのであろうか。

稀勢の里の取組み前、この場面が流れた。
連敗を喫した白鵬、今日から休場、琴奨菊が不戦勝。
前場所優勝している白鵬には休場という選択肢がある。
しかし、である。
出ては休み出ては休みを繰り返している稀勢の里には、その選択肢はない・・・・・ことはない。
稀勢の里には、横審、協会、何より日本国民という応援団がついているのであるから。
稀勢の里、休め、休場すればいい。私は、そう思うのだが。

稀勢の里、今日の相手は嘉風。
難敵だ。稀勢、嘉風の速い動きについていけるか。

行司が結びの口上を述べている間、じっと目をつむっている稀勢の里。
何を考えているのか。
オレは最後までやり抜く。勝とうと負けようとそんなことは二の次だ、というようなことを考えていたのかもしれない。

立ち合い。
稀勢、腰が高い。

幾ばくかの攻防はあったが、舞台は熱い。
嘉風に二本差され、稀勢の里、押し倒される。

稀勢の里、頭から土俵下へ落ちる。

稀勢の里、花道を下がる。

稀勢の里、何思う。
初日、北の富士はこう言っていた。
「もし、私に意見を求められたなら、休場した方がいい」、と言った。裏正面の舞の海も、「私もそう」、と応えた。
専門家ではない私も、初場所初日前日のブログにこう記している。
<四股やすり足、また、高安との稽古をしているので大丈夫、との稀勢の里の言葉であるが、そうではあるまい、と私は思う。

高安は力のある力士であるが、それのみじゃ本場所の土俵は務まらない。

・・・・・。・・・・・。

そのような中、稀勢の里は初場所出場に踏みきった。私如きが異を唱えても、どうにもなるものではないのだが>、と。
私の杞憂は、現実となった。
それでも稀勢の里を「休め」、と押しとどめる人は少ない。
稀勢の里の地元・牛久の人たちも、いったい何を考えている。
「行け行け」とか「「開き直って・・・」とか、と。牛久の皆さん、貴方たちが稀勢の里を苦しめてきたことを分かっていない。
常識が解かる栃東の玉ノ井も「相撲勘が戻れば」なんて言っている。何故、「休め」って皆さま言わないんだ。稀勢に対して。

初場所5日目の星取。
稀勢、1勝4敗。
明日、どうする。