大相撲 激動の年となるな。

大相撲、初場所初日である。大相撲の世界は、激動、激変の1年となるのじゃないか。そういう予感がする。
日馬富士が引退した。無念であったろうが、致しかたない。4横綱時代は、やはり長くは続かなかった。また、理事を解任された貴乃花は、不気味な沈黙を続けている。
「男色の趣味はないんだが」、と言いながらも若い行司にセクハラを行なった式守伊之助は、即辞職も認められず、3場所出場停止、謹慎の後に辞表受理、という厳しい処置を受けた。立行司のいない場所となった。
そればかりじゃなくこの1年、大相撲の世界はガラッと変わるのではないかという予感が、しきりにする。

日本相撲協会理事長・八角の初場所挨拶。
横綱はじめ三役以上の力士9人を従えている。
白鵬は、1年後何とか留まっているであろう。しかし、鶴竜と稀勢の里が1年後も横綱の地位を保っているか否かは、まったく不明、何とも言えない。引退という事態に陥っていることも十分に考えられる。
さらに言えば、理事長・八角の統率力が、より厳しく問われる状況になるかもしれない。
激動、激変の予感がする。

横綱土俵入り、まず白鵬が入ってきた。
太刀持ち魁聖、露払い石浦。が、先導する行司は式守勘大夫。立行司でなく三役格の行司である。
立行司不在の場所である。

白鵬、何から何まで単独トップを更新しているが、この記録も今場所後には。

稀勢の里が入ってくる。
露払い輝、太刀持ち松鳳山。

稀勢の里、昨年はアップダウンの激しい年であった。
初場所で優勝した。で、横綱となった。
ずいぶん甘い横綱推挙であった。横審も協会も日本国民も。皆が皆、稀勢の里を横綱にしたくてしようがなかった、と言っていい。
春場所、左胸を痛めながらも連覇する。
それが、その後の稀勢の里を苦しめる。稀勢の里、相撲が取れる状態ではない状態に。
私は、稀勢の里、半年や1年休め、と記していた。しかし、稀勢の里は出ては休みを繰り返していた。
稀勢の里という力士、気を遣いすぎるんだ。周りの人たちにたいして。

鶴竜は、昨年このような状況。
今場所は進退をかける場所となる。

今場所番付上位。
御嶽海、貴景勝、阿武咲、北勝富士の上り調子4人衆の名が見える。

場所前の稀勢の里、こんなことを言っている。

今月5日の横審の総見、稀勢の里は精彩を欠いたようだ。
稀勢の里が心配だ。私は、稀勢の里に周りに気をつかわずに初場所も休むべき、と記した。でも、稀勢の里は初場所出場を決めた。稀勢の里、残念ながら、自分の立ち位置が解ってない。稀勢の里、自らが自らを苦しめる方に舵を切った。

今日、初場所初日。
私が贔屓の御嶽海は琴奨菊との一番。

御嶽海、ついこの間まで大関を張っていた琴奨菊を圧倒。

豪栄道が逸ノ城を下した後、画面が中継席に切り替わった。
アレッと思った。解説の北の富士、先ほどまでなかった襟巻をしている。北の富士、「ゾクゾクと寒い」と言い、NHKの三瓶アナに「寒くない」って訊く。三瓶アナは、特にって顔であった。
二枚目で鳴らした北の富士、若く見えるが間もなく76となる。私と同世代。昨年の初場所は心臓手術の後で休場している。私は、北の富士のことも心配している。ひょっとして今年あたり、と。
北の富士に逝かれると困る。
神風さん、玉の海さん、出羽錦さん、NHKの相撲解説者、皆さん心に残る人であった。それぞれ個性的、思いいれが深い。北の富士もその境地に近づきつつある。北の富士に去られると困る。舞の海なんかじゃまだまだ役不足。相撲解説に必要な味がない。
しかし、解説者の世界も今年あたりは、とのことも頭をかすめる。

鶴竜と北勝富士の一番。

鶴竜、引き落とす。

稀勢の里vs貴景勝の一番。
行司軍配は稀勢の里に挙がる。

が、稀勢の里の体が早く飛んでいる。
行司、差し違えで貴景勝の勝ち。

こちらから見ても、稀勢の里の体は飛んでいる。

横審からの申し入れで、白鵬、張り手もかち上げも禁じられている。
これも、どうしてって思いはある。

白鵬、立会い一気に土俵際まで追いつめられるが、突き落としで阿武咲を下す。

初場所初日、上位陣の星取。

大きな変動、変化が起こるであろう年の初場所初日、こうして過ぎた。