駅伝とHAGOROMO。

テレビを見たら、青学がトップを走っている。
箱根駅伝、昨日の往路は、東洋大に往路優勝をさらわれていたのに。36秒差なんて、いとも簡単にひっくり返したらしい。それどころか、どんどん差を開いている。
青学、横綱相撲である。
7区、8区、9区、トップ青学、2位東洋は変わらないが、その差はジリジリ。9区、青学、東洋、3位に東海。この後の4位争いが見ものであった。早稲田、法政、日体大の。区間賞の走りをみせた早稲田の清水、抜け出す。3位の東海にも迫る。
9区から10区への引き継ぎも興味深いシーンであった。7校が繰り上げスタートとなったが、15位で走りこんできた國學院、わずか5秒差で襷をつなぐことができなかった。國學院の選手、倒れ込み立ちあがれなかった。國學院のこの選手、この場面を一生忘れることはないであろう。甘酸っぱく。しかしこのシーン、彼の生涯の宝物となろう。
10区最終盤、大手町に入ったゴール前のシード権争いも見ものであった。
10位の中央学院大が逃げる。11位の順天堂が追う。差をどんどんつめる。が、届かなかった。シード権を落とした順天堂、次回は予選会から勝ち抜かなければならない。
堂々たる横綱相撲を取った青学、箱根駅伝総合優勝、4連覇を成しとげた。
以下、東洋、早稲田、日体、東海、法政、城西大、拓大、帝京、中央学院の順。ここまでが来年のシード権を得た。
順天堂、駒沢、國學院、中央、大東文化、山梨学院、国士館、これらかっての強豪校はシード落ちとなった。日大や明治といった今年の箱根駅伝を走れなかった名門もある。
時の流れを思う。
駅伝の青学、ラグビーの帝京と同じく一時代を築きつつあるようだ。


このところ外へ出ていない。暮れの29日には3時すぎから都内で飲んでいた。その後、大晦日の31日には年賀状を出しに行った。外へ出たのはこれのみ。年が明けてからは出ていない。駅伝やラグビー、テレビを見ながら飲んでいる。
元日、遅く起き、お節をつまんで飲んでいた。さほど飲んだわけではないが、眠ってしまった。座椅子にもたれたまま。
気がついたら1時半ごろ。

目の前のテレビにこういう場面が出ている。
上半身裸の男が踊っている。ンッ、この男は知っている。あのダンサーだ。森山開次だ。
6、7年前、曼荼羅とコラボした森山開次を載せたことがある。その森山開次が踊っている。
画面左上には、「HAGOROMO」とある。
番組表を見ると、NHKEテレ、「すごいぞ にっぽん! 古典芸能・最新形」という番組。その一部らしい。見ていると面白い。

森山開次の後ろからあとひとり男が出てきた。

「HAGOROMO」、「羽衣」であろう。

「HAGOROMO」、作曲:木ノ脇道元。
(能)津村禮次郎、(ダンス)森山開次。
(大鼓、フルート3本)

能とダンスのコラボ。羽衣伝説。

シテ方観世流能楽師・津村禮次郎、立派な顔貌。その存在感、辺りを払う。

日本最古の羽衣伝説は、昨年秋訪れた琵琶湖の北の小さな湖・余呉湖の物語。
その折り、白洲正子著『かくれ里』の一節を引いた。このような・・・
コピペする。

<昔、ここの入江に8人の天女が白鳥として現れ、羽衣をぬいで泳いでいた。そこへ来合わせた漁夫が、・・・>。

森山開次がシテの天女で、津村禮次郎がワキの漁夫であろう。

舞台は静かに暗くなっていく。
目が覚めてよかった。おもしろかった。


正月3が日、動いていないのはいけない。明日あたりどこかへ出かけよう。