日本版画協会第85回記念 版画展。

都美術館、幾つもの団体展が矢継ぎばや。

日本表現派展と版画展、時を重ねて催されている。

版画展へ。
キチンとした看板やポスターより、このようにシンプルな案内板の方が味がある。

正式名称は、日本版画協会第85回記念版画展。第85回、区切りの会である。

区切りの会ということであろうか、「協会のあゆみ」が掲示されていた。
発足は1931年(昭和6年)。岡田三郎助が会長となり、石井鶴三、恩地孝四郎、川上澄生、長谷川潔、山本鼎、・・・。後の世に名を残した人たちが集まったんだ。

会場へ。

小澤の作品が見えてきた。
小澤潔、3年連続で入選している。

小澤潔≪walk≫。木版。90センチ×90センチ。
正面から。映りこみがあるな。

じゃ、斜めから。
男がいる。歩いている。車が走っている。すべてが画面上部に集中している。さらに右上に向かっている。

小澤潔はハマっ子である。
”BOULANGERIE YOKOHAMA”、シャレた元町あたりのパン屋であろう。オッシャレー。

バゲットやクッペ、おいしそうなフランスパンが並んでいる。
それよりもこの男、本当に歩いている。すぐ上の写真より一歩進んでいる。足を踏み出している。

また、進んでいる。同じ作品なんだが、不思議。
一昨年、昨年の版画展への小澤の出展作は、≪Y氏の食卓≫、≪そとは雨降り≫。内向し、静的な作品であった。
が、今年の出展作は動いている。動的。

”walk”だもの。
アレッ、”walk”の後ろに”(M)”がついている。
”male”、”female”の”m”なのか。おそらく、そうであろう。

このようなコーナーがあった。物故者を偲ぶコーナー。

5、6人の方の作品が展示されていた。

出口に近く、作品を販売するところがあった。

このような。
今までもあったかな。

中国の版画家たちとの交流展示も併催されていた。
第2回となっている。昨年もあったのかな。憶えていない。

安倍晋三と習近平、いつも辛気臭い顔つきで会っている。お互い、お前なんかとは話もしたくない、という顔つきで。
せめて日中の版画家ぐらい仲良くつきあうってこと、いいことである。これは花丸(ハナマル)。