パラリンピック、 追っかける。

昨日、加藤紘一の自民党と加藤家合同葬が青山斎場で行われた。
葬儀委員長は自民党総裁・安倍晋三。久しぶりに趣き深い面々が顔をそろえた。加藤紘一が対決姿勢を示した森喜朗をはじめ、福田康夫、小泉純一郎、河野洋平、野中広務、古賀誠、麻生太郎、菅義偉、さらに小沢一郎、志位和夫、菅直人、・・・・・。
YKKの山粼拓、その弔辞の中でこう語る。「・・・・・。本当のリベラル保守がこの世を去った。最後に「加藤の乱」。あれは止められなかった僕が悪かった。すまん、と言うほかありません。・・・・・」、と。
ヤマタク、同志・加藤への最後の熱い思いだな。


昨日、実は私も葬儀に参列していた。青山斎場からは遠く離れた埼玉の所沢市斎場で。青山での大がかりな葬儀とは異なったこじんまりとした葬送。

学生時代のサークル仲間。サークル活動でのと言うよりも、飲み会での印象が多い男であった。
同期の男の許に今年5月、手紙が来た。ガン、余命3年と言われた、という内容。秋になれば見舞いに行こう、と思っていたとその男は言う。しかし、3年どころか数か月で病魔・ガンは進行していたようだ。
一緒に行った古い仲間、「アイツは酒癖の悪いヤツだったな」、と語る。たしかにそうだった。しかし、そうではあったが、思いに残る男であった。


ところで昨日、民進党の代表選の日であった。
蓮舫が圧勝した。予想通り。
現実は、与党の力は強大である。民進党、太刀打ちできるのか。そのため、蓮舫、幹事長に元総理というよりドジョーの野田佳彦を持ってきた。やれるか。



で、ここ数日のパラリンピック。
追っかける。

柔道女子57キロ級(視覚障害)3位決定戦。
廣瀬順子、スペインの選手と対戦。

視覚障害者の柔道は、通常の健常者のそれに比べてはるかに面白い。
動きがある。寝技にしても固め技ばかりでなく、締め技、関節技が多用される。
廣瀬、襟を取りスペイン選手を締め技で攻める。

廣瀬、横四方固めで一本勝ち。銅メダル。

表彰台上の廣瀬順子。
廣瀬順子、亭主の廣瀬悠とオシドリ選手。この夫婦、仲がいい。メダルを取った後のインタビューで廣瀬順子、こう語る。
「このメダルは、だんなさまの指導のおかげです」、と。
旦那の廣瀬悠、カミさんが準決勝で敗れたあと、3位決定戦までの間、自分も道着に着替えてカミさんに稽古をつけていたそうだ。いい旦那だ。

この人も評判となった。
車いす卓球の別所キミヱ、68歳。予選を勝ち抜き、準々決勝へと進んだ。

髪にはチョーチョの髪飾りが39個。
サンキュー、ということだそう。勝たせてもらってありがとうってことかな。

さすが準々決勝では敗れたが、まだまだ意気軒高、次回の東京パラにも出てくるかもしれない。

柔道男子100キロ超級(視覚障害)の正木健人、ロンドンパラリンピックの金メダリスト。
連覇を狙ったが、リオでは銅。
で、この表情。190センチ、150キロの巨体を震わせ。

その点、この二人は明るかった。廣瀬順子と廣瀬悠のオシドリ選手。
実は、男子90キロ級の廣瀬悠、カミさんの順子がメダルを取った翌日の試合で負けてしまった。1回戦でも、敗者復活戦でも。で、メダルなし。
その後、インタビューに現れた二人、次の東京パラリンピックへの意気ごみを尋ねられる。
廣瀬順子はこう答える。
「金メダルを目指します」、と。

対する亭主の廣瀬悠はこう語る。
「僕のオクさんは元気のいいことを言っていますが、リオでメダルが取れなかった僕は、東京ではまず銅メダルを目指します」、と。カミさんのメダルを眺めながら。
シャレたことを言うじゃないか、廣瀬悠。カミさんの方からプロポーズをした、というのもよく解る。私も次の東京パラリンピックまで息をしていれば、廣瀬悠を後押ししたい。
廣瀬悠、がんばってくれ。

競泳もさまざまな種目が行われている。
左上の中村智太郎が凄かった。

競泳男子100メートル平泳ぎSB7(運動機能障害)の中村智太郎。
スタート前の中村智太郎、両腕がない。両腕共、肩から先がない。これで泳げるのか。

このアメリカの選手など、両方の手足がある。勝負になるのか。

中村智太郎、足の強いキックで力強く泳ぐ。
背筋や腹筋が強いのであろう、水面上に背中が大きく現れる。

中村、7位であった。
両方の手足があったアメリカの選手は8位、ビリであった。一見さしたることに思えないこの選手、何か大きな運動機能障害があるのであろう。

中村智太郎、ゴーグルを外す。足の指を使って。
パラリンピックに出るような選手は強いものだ。感動で目が潤む。

競泳男子50メートル自由形(視覚障害)決勝の木村敬一。
木村、日本のエースだという。出場5種目、すべてでメダルを取る、と言っているらしい。
まずは、銀メダルを取った。

陸上男子400メートル T52(車いす)に出場の佐藤友祈。
2番手。アメリカの選手を追う。

今少し叶わなかったが、結果は銀メダル。

ボッチャなる競技、初めて知った。カーリングの戦略、戦術を要するペタンクのような競技。
日本、銀メダルを獲得した。




昨日夜のNHK映像。

開会式の入場行進で旗手を務めた上地結衣、涙を流している。

世界ランク1位でありながら、準決勝で敗れた。
3位決定戦で銅メダルはとった。しかし、金を取りたかったのであろう。それ故の涙。

これも注目の種目である。

右手の肘から先がない辻沙絵、メダルを狙う。

スタート。
カッコいいんだ。

力もある。
3位、銅メダルをとった。

これもカッコいい。
藤田征樹、両方の足が義足。

速い。金メダルを狙っていた。
が、惜しくも銀。

女子ロードタイムトライアル決勝B(視覚障害)。
鹿沼由理恵、健常者のパートナーの助けを得てペダルをこぐ。

ギアチェンジができない、というアクシデントに見舞われながら銀メダルをとった。
左が鹿沼由理恵。右はパートナー・先導役の競輪の現役・田中選手。田中選手は本業を休み、鹿沼由理恵のパートナー役を続けていた、という。パラの選手に強い思いいれがないことにはできないことである。

手を引かれ、日本のエース・木村敬一が登場した。
S11(視覚)。まったく見えないクラスである。

木村敬一、最も得意な100メートルバタフライ。
飛びこむ。

何と2着。

終盤、隣のコースのスペイン選手と手が当たってしまった。これでタイムロスをしてしまった。

これで木村敬一、三つめのメダルであったか。

知的障害の田中康大も頑張った。
惜しくも4位であったが。

車いすラグビーはスウェーデンに勝った。

ロンドンパラリンピックでは優勝したゴールボール、中国に敗れた。
金メダルが取れない。

14日現在の国別メダル数。
何と、中国はダントツに取っている。それに引きかえ日本は。
何もメダルをとることばかりが、ってことも思うが、それでもなー、とも思う。
今現在では、中国の獲得メダルは、金メダル85を含め合計197。日本は、金なく、銀と銅のみで合計19。
日本、リオパラリンピックでは、金10個を含む合計40のメダル獲得、という目論見であったのであろが。

3連覇を狙った車いすテニスの国枝慎吾もシングルでは敗れ、ダブルスで銅メダルをやっと獲得した状況。

車いすバスケットは9位、10位決定戦に出ている。

9位になったか。
バスケはともかく、リオパラリンピックでは、金メダルを期待された選手がことごとく敗れ去った。
あとは、走り幅跳びT42の山本篤に賭けるよりない。
個人的には、車いすラグビーでひょっとして、という思いも持っているが。


3日前であったろうか、政府は伊調馨への国民栄誉賞受賞を決めた。
常に吉田沙保里の後ろにいたような伊調馨への受賞、嬉しい。
国民栄誉賞受賞者には、何らかの記念品が出る。その予算、さしたるものでない模様であるが。その中で受賞者の希望も聞いて、内閣総理大臣が決めているようだ。
伊調馨、これからは日本女性として着物とか和装文化を伝えたい。なのでちょっとおねだりしたい、と言っている。記念品は、できれば着物をいただければ、と言っているんだ。着物となると、政府の予算をオーバーするであろう。
しかし、ここは奮発して伊調馨に素晴らしい着物を贈ってもらいたい。
そうでなければ、あの高須院長が、「私が国に代わって伊調選手に着物を贈りましょう」、と出てくるよ。高須院長、隙あらば誰かに何かを贈りたい、と思っているのだから。趣味として。
安倍晋三、高須院長あたりに大きな顔をされること、国としてシャクでしょ。