浅草の野菜展。

ひと月ほど前、和紙の作家・河瀬和世さんから手紙がきた。浅草のギャラリーでのグループ展の案内状。

小さな和紙の封緘紙。おっしゃれー。

浅草、雷門通りを進み、吾妻橋で隅田川を渡ると、通りの名は浅草通りとなる。その通りを7、80メートルばかり歩き、左へ折れる。
と、正面にスカイツリーが現われる。ツリーまでは1キロほどか。
左下に小さな看板が白く見える。

ギャラリー・アビアントでの「野菜展」。

ギャラリー内。

ゴッホ、若沖、東西古今多くの画家たちが野菜を描いてきた、とギャラリー。

河瀬さんの作品、向こうに見える。

右は、≪赤ピーマン≫。左は、≪トウモロコシ≫。

≪赤ピーマン≫、ガラスへの写りこみを防ぐため斜めから。

和紙に彩色、赤ピーマン。河瀬さんらしい。

≪トウモロコシ≫。
”ん、河瀬さん、こういう作品も”、と思っていたら、ギャラリーの人こう言った。
「これは少し前の作品です。河瀬さん、切り絵もしていたんです」、と。河瀬さん、コラージュ、オブジェ、インスタレーション、さまざまな領域に取り組んでおられるが、切り絵までとは知らなかった。

確かに切り絵、美しい。

ギャラリー・アビアントには、一か所、明るい表を背とするところがある。両側のスリットから外が見える。外を歩く人も。

河瀬和世≪爽(葱ぼうず)≫。切り絵。
写りこみを避け、近づく。

葱ぼうずの一部、彩色されている。淡く。
浅草での河瀬和世の野菜、キャベツや白菜、ジャガイモじゃなく、赤ピーマン、トウモロコシ、葱ぼうずであった。
美味さよりは美しさで勝負した。

河瀬さんからの封書には、このチラシも同封されていた。
河瀬さんも参加している奈良・町屋の芸術祭 「はならぁと」。
いわゆる古都・奈良ではなく、原奈良という町々で催されている。宇陀松山、八木札の辻、今井町、生駒宝山寺参道、五條新町、といった町々で。今開かれている。
とても興味深い催しである。webサイトで見ても。五條新町の町屋での河瀬和世のインスタレーションも素晴らしい。
関西にお住まいの方は、是非どうぞ。