博物館でアジアの旅。

東博の東洋館がリニューアルオープンしたのは2013年1月。もう3年近く経つ。その間、東博へ行く度、東洋館へは寄っている。その内、新しい東洋館の紹介をじっくりと、と思いながら。時折り展示も変わるし、と。
が、いつしか時間だけが過ぎていってしまった。

1週間前の東博正門前。
オッ、この姿、サムルノリじゃないか。係員に訊くと、やはりそう。

彼ら、東博の中へ入っていく。

東洋館の方へ。

サムルノリ、3、40年前に初めて知った。韓国の打楽器の4人組のグループ。埼玉の奥、高麗神社に聴きに行った。グループ名がサムルノリであったが、今では普通名詞化され、韓国の4人組打楽器グループのことをサムルノリと呼ぶようだ。
東博の説明によると、サムルは四物、ノリはPlayという意だそうだ。
四物は4つの打楽器。ジン(鉦)、プク(鼓)、ケンガリ(小鉦)、チャング(杖鼓)。それぞれ、太陽、月、星、人間を表わす、という。

奏者は若い人だ。

女性がひとりいた。
チャングを打つ人。

東洋館の入口左。
「発見!つながるアジア」。

入口右。
「博物館でアジアの旅」。
なお、両脇の獅子は、伝中国北京、清時代。

エントランスホールの一画にはこのようなコーナーが。
「アジアンぬりえ」。

このようなぬりえ。
右は、大谷探検隊将来の「舎利容器」。6〜7世紀、中国。左も大谷探検隊将来品の「衆人奏楽図」。中国ベゼクリフ石窟第33窟、10〜11世紀。

お嬢ちゃんたち、ぬりえする。昔のお嬢ちゃんも。

こちらは「着てみてポーズ!」。

日本、中国、韓国の伝統衣装を体験してください、というコーナー。日本の着物はすべて予約でいっぱい。予約はほとんど中国人と韓国人だそうだ。

チマチョゴリを着た彼女を彼氏がパチリ。

エントランスホールをすぎ、右手の第1室へ。
東洋館第1室は、中国の仏像。
今日は、ひとつだけ。右手の大きな仏像は・・・

「菩薩立像」。重文である。
中国山西省長子県付近、北斉時代・天保3年(552年)。根津嘉一郎氏寄贈。さすが、根津嘉一郎。

右を見る。
「観音菩薩立象」。これも重文。
中国河北省、隋時代・開皇5年(585年)。

2階へ上がる階段から1階第1室を振り返る。

2階。この奥は、エジプト、西アジアの部屋。

ミイラが見える。エジプト考古庁から寄贈された紀元前945年〜紀元前730年頃のミイラ。テーベ出土。テーベは、昨日のハトシェプスト女王葬祭殿のある地、ナイル中流ルクソールの対岸である。

東博東洋館、1階から5階、それに地階、13室から成る。1階から5階は中央部が吹き抜け。その上から下を見る。
インド・ガンダーラ・西域、朝鮮もある。何と言っても中国が多いが。その内、東洋館シリーズをやろう。

5時過ぎ、東博を出ると、東博の前にロックンローラーがいる。
皆さん全身黒づくめ。黒のレザージャケット、黒パンツ、靴も黒、もちろん黒いサングラス。スキンヘッドのひとりを除けば他の皆さんはリーゼント。
リーダーと思しきスキンヘッドの男に、「写真を撮らせてもらってもいいか」、と訊いた。踊りながら「ウオッ」と言い、首を縦に振った。

ロッカーというよりロックンローラーと言うのが相応しい。オールディーズのツイストだ。カッコよかった。
来た時には、サムルノリ、帰る時にはロックンロール。東博、シャレてる。