第58回新象展。

昨日の化学賞、日本人の受賞はなかった。そりゃそうだよ、3日続けてノーベル賞を取るなんて、さすがにそれは欲張りだ。
と、今日は、文学賞だ、いよいよ村上春樹だ、と日本のあちこちで人が集まっている。
ないって、村上春樹のノーベル賞はないって、と私は何度も記してきた。このところの毎年、ロンドンのブックメーカーは村上春樹の確率が高いとしているが、果たして選考の候補に挙がっているのか、訝っている、と記したこともある。
「物語性」ということで言えば、村上春樹の作品はノーベル賞とは馴染まない。フィットしない。
2年近く前、一昨年暮れのブログ、「高野、熊野、伊勢巡り(18)」は、和歌山県新宮の市立図書館の中の「中上健次資料収集室」を訪れた模様を記している。中上健次の早すぎる死を悔やんでいるのだが、ノーベル賞に触れている。
<中上ならばピタリなんだが、村上ならばピタリとしない>、と。
今年のノーベル文学賞、ベラルーシの作家が取った。村上春樹と同年代の女流。
ん、村上春樹も66になるのか。複雑な心境となるな。


夏前、犬飼三千子が属する新象展。

第58回新象展。

第1室。
向こうの方に、相本みちるの作品が見える。

近寄る。
相本みちるの軍手による作品、≪話に花が咲く≫。

テーブルの上にも、膝の上にも、軍手の花がいっぱい。

向こうに犬飼の作品が見える。

犬飼三千子≪むかしばなし≫。

”むかしばなし”って、何なんだ。何人かが集まって昔話をしているってことなのか。
生身の犬飼を見ていると、そうは思えないんだが。

新象展、今年の企画展示のテーマは、こう。
昨年の企画展示のテーマは、エスキースであった。犬飼三千子が参加していた。一昨年のテーマは、今年と同じく大きさであった。犬飼三千子、これにも5メートルの作品で参加していた。今年は、参加していない。

今年のテーマの作品は・・・

久保田敬祐≪均衡≫。

作家・久保田の言葉。

<小さな自己の枠から広大な宇宙へと>。

≪脚下照願≫&≪生命のいとなみ≫。

稲崎美晴&辰巳義隆の作品。

空間を思う。

森三千代≪Y’s Grid 2015≫。

あの昭和の初め、金子光晴と共に東南アジアからパリへ渡り歩いた森三千代と同姓同名だ。
どういう女性だろう。今度、犬飼に紹介してもらおう。

≪Y’s Grid 2015≫の作家・森三千代の言葉、「絵を描くこと」。

≪切り絵による”Y’s Grid 2015”中央の絵のためのエスキース≫。

振り返ったこのコーナー、面白かった。



第3次安倍改造内閣が発足した。
次を狙う石破茂も岸田文雄も、いいように取りこまれた。安倍晋三、思いの外の策士である。
見るべきは、河野太郎の初入閣。
が、河野太郎、そのブログを閉じた。
河野太郎の「主義・政策」も「動画一覧」もメンテナンス中となっている。河野太郎、大臣が欲しくてブログを止めたのか。
それならば、情けない。
寂しい。