田畑弘 文子 記念展。

何年前からであろうか、年に2回新宿ヒルトン地下のアートスクエアへ行っていた。初夏の真樹会展、秋のレザン展。共に田畑弘の弟子である古い仲間・後藤亮子が出展しているから。
しかし、先生の田畑弘さんが亡くなり、昨秋のレザン展が最終展となった。

この5月、先生夫妻の記念展が開かれた。ヒルトピアへ行くのもいよいよ最後。

画家・田畑弘、クリスチャンである。一昨年秋のレザン展の折り、旧約聖書の雅歌、コヘレト、哀歌をテーマにした田畑弘の作品を紹介した。ルオーのミセレーレを思わせる深い作品を。
田畑弘、それ以前にとても特異な場に身を置いている。アマゾンの奥地へ入り、いわゆる裸族の人たちと暮らす。1966年から何度も。

絵の前に台がある。

アマゾン奥地の道具類や雑貨が並ぶ。

狩猟用具。右は大きな矢。

『アマゾン讃歌』その他、田畑弘 、幾つもの書を上梓している。

「アマゾンの奥地に心の触れ合いを求めて 画家・田畑弘氏の場合」とか、「ヤノマムたち」という記事も。
上の週刊読売の「大アマゾン・シリーズ」には・・・

<田畑弘氏は、サロン・ナショナル・ボザール会員としてパリで活躍している日本人画家で、昭和41年5月アマゾンを訪れ、裸族(インディオ)の生態を詳しく観察してこられた人です>、と紹介されている。

左は、≪寄生するもの≫。右は、≪試練≫。
聖書の世界とも、アマゾン奥地の世界とも。

≪インディオたち≫。
アマゾン奥地に生きる色。

≪母子≫。
いずこの世界でも同じ。

田畑文子≪りんご畑≫。
信州なのか津軽なのか。

真樹会美術研究所の田畑弘のお弟子さんたちの作品が並ぶ。

後藤亮子≪季節≫。
いずれの季節であろうか、唐土から渡ってきた古代裂の趣き。