バー十月 犬飼三千子展。
個展、グループ展、団体展、多様な発表機会のすべてにコミットしている犬飼三千子、新宿ゴールデン街バー十月での小品展は、今年は9月。
バー十月での犬飼三千子展へは何時もつるんでいく久木に加え、今年は杉浦と高橋も参加した。区役所通りの「早い、美味い、安い」の清龍で下拵えをしてゴールデン街へ。
区役所通りからヒョイと入ればゴールデン街。
6時半ごろ、あまり灯が点いていない。ゴールデン街、まだ起きている店は少ない。
が、十月の灯は点いている。
狭い階段を手すりにつかまり、2階へ上がる。
犬飼三千子展、この壁面がメーン。
犬飼三千子、さまざまな版画を創造している。今回の作品は銅版画。その中でのアクアチント。
アクアチント、松ヤニをどうこうし云々、と犬飼三千子は語る。
講釈はいい。作品のひとつはこれ。
いい。とても、いい。
アクアチント、優しい面を描く。
少しボーとしているが、アクアチントの”ボーさ”が生かされでいるんじゃないか。
カウンターの後ろも主戦場・メーンに次ぐ展示場である。
これに近づく。
これにも近づく。
初期フランドル、ヒエロニムス・ボシュの絵を思いだす。
ボシュ・ボスの絵みたい。
ランプのシェードが、常に映りこんでいるのだが。
と、十月に山本宣史・山宣が突然入ってきた。
山宣、ザックを背にし、スケッチブックを手にして。今日は奥多摩の方にスケッチに行っていた、という。
「会期も残り少ないから」、と山宣は言う。犬飼は、喜ぶ。
しかし、奥多摩の方から新宿までは1時間では来ない。山宣、付き合いがいいというか、義理がたいというか、そういう男なんだ山宣は。。改めて思う。
山宣の今日のスケッチはこれ。
これも。
水彩だそうだ。これが、本画では水墨画となる。
その内、今日、十六夜、スーパームーン、という話になる。
月が大きく見えるそうだ。しかし、新宿の夜空に月は出るのか。ネオンのまにまに月は見えるのか。
すぐ近くに花園神社がある。あそこならネオンはない。月も見えるに違いない。
花園神社へ行った。しかし、空には雲がかかっていた。が、時折り雲が途切れる。行きすぎる。
と、月が現われる。
十六夜のスーパームーンである。
花園神社でのスーパームーンを見た後、十月へ戻る。
時間は8時過ぎ。人も多くなった。新宿ゴールデン街、多くの店の灯かりが入った。