駅伝、ラグビー。

新年2日の楽しみはラグビー。しかし、今年の新年2日はつまらないなー、と思っていた。
一昨日の2日、酒を飲みフラーリというかフーラリとしていたのでブログは休んだが、箱根駅伝5区、山登りの途中から見た。
青山学院の神野大地、アグレッシヴな山登りを敢行する。
解説の瀬古利彦、こう言う。「神野君は、柏原君より強い」、と。柏原君とは、”山の神”と言われた東洋大の柏原竜ニのこと。神野の走り、その”山の神”・柏原を越えている、と瀬古は言う。
それほどに神野の走りは能動的。箱根の山、山登りを攻める、攻める。

青学の神野大地、往路のゴール・芦ノ湖への最後のカーブを曲がる。2位に約5分もの差をつけて。
神野大地、164センチ、43キロだそうだ。恐らく、走るために必要な筋肉以外、すべてそぎ落としているのだろう。

2位には明治。

13、4位争いであるが、日大のキトニー、18位から13位へ上げている。この後、最終的には12位まで。ケニア出身のキトニー、6人抜きをなした。

5区、トップでたすきを受けた駒澤の馬場翔太は、気の毒であった。
東洋大、明治にも抜かれ4位となったが、低体温症となったようだ。馬場、残り1キロの場面ではフラフラであった。なんとかゴールまで辿りつき、倒れこむ。

早稲田は往路6位。トップとは9分以上の差。厳しい。

箱根駅伝往路の順位。
トップの青学、2位にほぼ5分の差をつけている。
「往路で1位と2位の差、これほどひらいたのはあったかな」、と瀬古利彦は言う。
この後の展開は、昨日の如し。青学の圧倒的な強さ、際立つ。
すぐチャネルを切り替える。NHK、ラグビー大学選手権の準決勝へ。

第一試合はノーサイド直前。
筑波が東海を破る。接戦だったんだ。

その3分前の録画はこれ。
それどころか、その少し前まで、筑波13点のビハインドを負っていたそうだ。それを、2トライ、2ゴールで逆転した、という。凄いゲームだったんだ。
第二試合は帝京対慶應。
大学選手権準決勝に早稲田がいない。つまらない。楽しみがなくなる。それでも、帝京対慶應戦を見る。残念だなー、と思いながら。3年前にもこのような場面があったな、と思いながら。

帝京フォワードの平均体重は105キロ強。慶応フォワードのそれは約8キロ軽い。
しかし、ファーストスクラム、慶応フォワード、重い帝京のフォワードを捲くりあげ、押しこむ。セカンドスクラム、サードスクラムでも、慶應のフォワード、帝京のフォワードを押しこむ。凄いぞ慶應。
ここ何年も、大学ラグビーの頂点に君臨するのは帝京である。早慶明、筑波、東海が横一線で追っている。

出だし、慶應善戦していた。
ここまで、帝京の1トライに対し慶應の1PG。

しかし、前半のスコアはこのよう。
ボール支配率が7対3であるのは、前半途中慶應にイエローカードが出て、10分の間、ひとり足りない選手で戦っていたためもある。

過去10年間の優勝、準優勝校。
09年以降は帝京の天下である。ぶっちぎりで強い。それまでは早稲田であったが。昨年も帝京と激闘をくり広げていたのだが、今年はその姿がない。寂しい。

帝京対慶應戦、終ってみれば53対10。
帝京、9トライもあげていた。

10日の大学選手権決勝の組み合わせはこう。
帝京対筑波。厳しいが、筑波、一矢報うことができるか。早稲田抜きではあるが、楽しみ。
それにしても帝京フィフティーンの胸板は厚い。


ついでである。

昨年大晦日のテレ東、内山高志の試合にも触れる。
”一番良いKO”、とある。

ハデー。
プロの世界、駅伝や大学ラグビーとは異なる。

WBAスーパーフェザー級タイトルマッチ、内山高志の相手はアルゼンチンのイスラエル・ペレス。

1ラウンド、解説の畑山隆則、こう語る。
「ガードの上からでも打っていったほうがいい。内山のパンチはそれでも効く」、と。

確かに、内山のパンチは重い。

9ラウンド、ロープへ追いつめる。

フックを、

ストレートをヒットする。

10ラウンド、相手のペレスはコーナーから立ち上がらなかった。戦意喪失のTKO負け。
内山高志、9連覇。具志堅用高の13連覇を追う。

この日の内山のパンチ、クリーンヒットがそう入っていたとは思わない。でも、重いパンチ、回を追うにつれ効いてきたのだろう。
1年前の大晦日、内山高志は金子大樹と壮絶な打撃戦を展開した。金子の顔面、ボコボコになった。ペレスの顔面はそれほどではない。しかし、「もう叶わない」、というダメージは与えていたのだろう。で、ギブアップ。
駅伝にしろ、ラグビーにしろ、ボクシングにしろ、常の日常とは異なる世界。
それだからこそ面白い。