ヨコトリ(1) 忘却めぐりの旅物語。

ヨコトリ、トリエンナーレだから3年経たないと廻ってこない。
9月下旬、3年ぶり、5回目のヨコトリへ行った。古い仲間7人と。

今回ヨコトリのメーン会場・横浜美術館が見えてくる。

今回のヨコトリ、つい先日幕を閉じたが、3か月に及んだんだ。
”華氏451の芸術・・・・・”との言葉、鏡文字となっている。どういうことか。レイ・ブラッドベリの『華氏451度』に鏡文字があるのか。ない、よ。
しかし、反語ならば解かる。深く詮索せずに前へ進もう。
こういうものがある。

美術館の前にあるこの作品、ヴィム・デルボア作≪低床トレーラー≫。

思慮深い彼女は、池の向こうから立ちのぼる湯気か煙のようなものが、はたして作品なのか否かということに思いをめぐらしていたようだ。

横浜美術館へ入ってすぐのところには、これがある。
マイケル・ランディ作≪アート・ビン≫。
貴方の作品を捨ててくださいっていう作品。

順路は2階から。
エスカレーターを上がると、下にアート・ビンも見える。

<世界の中心には忘却の海がある>。
そうか。ひとまず、そうとしよう。

<「忘却めぐり」の旅に出る>、。
今回のヨコトリのアーティスティック・ディレクターは、森村泰昌である。
<「芸術」とは忘却世界に向けられたまなざしの力のことをいう>、と森村は言う。「そういうものか」、事情をよく把握できぬ私は、そう思う。

第1話、「沈黙とささやきに耳をかたむける」に進む。

ヨコトリ見学・探検隊の我ら。

木村操作≪言葉≫。
<私のとなりのおじさんは 神田の生まれでチャキチャキ江戸っ子 お祭りさわぎが大好きで ・・・・・>、美空ひばりの「お祭りマンボ」。
チャキチャキ江戸っ子ではないが、お祭りさわぎが大好きである。このようなものや似たようなものが。
暫らくの間、ヨコトリの模様を記すことにする。