第53回大調和展。

日本の美術団体、長い歴史を持つところが多い。
10日ほど前、用があり二科の久保寺洋子と電話で話していたら、二科は今年だか来年だか創立100年を迎える、と話していた。
6月初旬、大調和展へ行った。
大調和会、二科会ほどではないが、その緒は昭和2年(1927年)。90年近く前、武者小路実篤や岸田劉生などによって創立されている。しかし、戦前は2度しか開かれず、昭和37年(1962年)、やはり武者小路実篤を会長に再開された、という。

その時から数え、今年は第53回展となるようだ。
昨年初めて観た硨島時雄さんからハガキを貰った。

具象がズーと並ぶ。

オッ、何人もの人が集まっている前の絵、硨島さんの作品じゃないか。

やっぱり、そう。
タイトルは、≪古城を往く≫。F80。
優秀賞を取っている。
大調和展での優秀賞、文部科学大臣賞、大調和賞、武者小路賞に次ぐグレードの賞であるらしい。
仕事を離れた後、アトリエを造り絵描きの世界に入った硨島さん、「ヤッター」という思いではなかったか。

≪古城を往く≫の”古城”、どこであろうか。
硨島さん、昨年の出品作はクロアチアの古い町を描いていた。今年の”古城を往く”町も、いずれにしろ、ヨーロッパのどこかの古い町。
それはどうあれ・・・

こういうヨーロッパの古い町の日常風景、硨島さんらしい味。