ソチ終わる。

今日未明の閉会式で、ソチ五輪終わった。
途中何日か見なかったが、五輪劇場面白かった。
盛り沢山の閉会式であった。

ロシアの子供が3人、船に乗っている。

ンッ、開会式と同じく五輪とならない。四つの輪しか開かない。
どうした。またもミスが発生したか。と、思わせながら心配ご無用、暫らくあとで五輪となる。

このように。
開会式のミスを逆手にとった粋な演出。
初めからこれを狙っていたわけではあるまいが。

プーチン、右手にボブスレーで2冠を取ったアレクサンドル・ズブコフを従えている。
それにしてもソチ五輪、プーチンの五輪であった。
アイスホッケーのロシア対アメリカ戦の会場でも、フィギュアスケートの会場でも、ここぞというところにはプーチンの姿があった。
ロシアは金メダルを13個取った。メダル総数でも33個でトップ。大ロシアを目指すプーチン、気持ちのいい17日間であったことであろう。

各国の旗手が入場する。
日本の旗手は開会式と同じくカーリングの小笠原歩。
中央右寄りに、小笠原が持つ日の丸が見える。
カーリングも頑張った。
日本はワールドランク9位、出場10か国の中でビリから2番目でありながら、5位となった。緒戦で当たった唯一の格下・韓国か、開幕3連敗のアメリカに勝っていれば、ヒョットしてということもあり得たかもしれない。

最後の競技、スキー・クロスカントリー、女子30キロの表彰式が始まった。
何と、1位から3位まですべてノルウェーの選手。

次いで、スキー・クロスカントリー、男子50キロの表彰式。
何と、こちらは1位から3位まですべてロシアの選手であった。

ショーが始まる。
ロシアの文化を巡る旅。
ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」のピアノ演奏、ヴァレリー・ゲルギエフが指揮する合唱、もちろん、ロシアが世界に誇るバレエも。

世界の最高峰、モスクワのボリショイ劇場、サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場の世界トップのバレエ・ダンサーが踊る。

優美。

典雅。

トルストイ、ドストエフスキー、ツルゲーネフ、・・・・・、ロシアが誇る文豪たちも出てくる。次々に。
「恐れ入谷の鬼子母神」、とつい、つぶやいちゃった。

サーカスもロシアの得意技のひとつだな。

ソチから平昌(ピョンチャン)へ。ロシアから韓国へ。

ソチ五輪のマスコット・北極熊のミーシャ、目の前の聖火をフーと吹き消す。

この後、ミーシャの左目から涙のしずくが。

花火が打ちあがり、ソチ五輪終わった。
面白かった。楽しんだ。さまざまな人生模様もあった。
レジェンド・葛西紀明のジャンプ、プルシェンコがリンクから去った後の羽生結弦の金メダル、「ヤッター」という思いであった。凄かった、興奮した。
でも、それ以上に私の頭に残るのは、浅田真央と高梨沙羅の二人である。
二人ともメダルは確実、と期待されながらメダルを取ることは叶わなかった。しかし、日本人に思いを伝えてくれた。
浅田真央はこう語っている。SPで出遅れた時。「悔いなくやりきり、笑顔で終われるように」、と。
”勝って当たり前”の高梨沙羅には、やはり重圧がかかっていたのであろう。
高梨沙羅、まだ17歳の女の子。健気に応答する沙羅ちゃんの言動に、心揺すられる。


ソチ五輪の閉幕と時を同じくして、ロシアが後押ししていたウクライナの政権が崩壊した。
プーチン、気持ち良く過ごしたソチ五輪から一転、厳しい現実と向き合うことであろう。