ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル。

昨日は外へ出ていて遅く帰ったので、尻切れトンボというか書き落としというか、そういうものになってしまった。
ころっと忘れていたが、映画「源氏物語」、いつの間にか陰陽師・安倍晴明が登場し、怨霊物語となること。光源氏の正妻・葵の上の兄貴で、源氏の遊び友達でもある頭の中将が、源氏に対し、たしか、「お前の人生も厄介なものだな」、という言葉を吐くこと。源氏の背景を考えると、思わずニヤリとしてしまう。製作総指揮:角川歴彦、ということも書き落とした。角川兄弟、仲が良くないが、異能の才は共通している。しかし、映画自体はつまらない映画であった。
しかし、今日のこれは、掛け値なしに面白い。

トム・クルーズの「ミッション:インポッシブル」だ。
トム・クルーズのこのシリーズ、ほぼ5年に1回製作されているそうだが、その4作目。で、後ろに「ゴースト・プロトコル」、と付いている。トム・クルーズ、「国の後ろ盾もなくしちゃった」、とでもいう意味合い。
実は私、「007」のシリーズは幾つも観ているが、トム・クルーズのこの「M:I」シリーズを観るのは、初めて。カー・チェイスにしろ、銃撃戦にしろ、その他のアクションすべてにわたり、進化している。まあ、ドハデ。面白いったらない。
トム・クルーズが扮する主人公の名は、イーサン・ハント。アメリカの極秘諜報機関IMFに所属するエージェントだ。
因みに、IMFとは、Impossible Mission Forceの略で、不可能なミッションを専門に扱う機関。CIAの下部組織であるらしい。ホントかウソかは知らないが、ともかくそう。
荒唐無稽と言わば言え。不死身の男・イーサン・ハント、これでもか、というアクションを見せる。
ブダペスト、モスクワ、ドバイ、そしてムンバイ。ロード・ムーヴィーとしての面白さもある。

モスクワの中枢、クレムリンの壁が爆破される。その容疑が、アメリカの特種諜報機関・IMFのエージェント、イーサン・ハントのチームにかけられる。事件への関与を否定するため、アメリカ大統領は、ゴースト・プロトコルを発令する。つまり、イーサン・ハントのチームを切る。その存在そのものを、無きものとする。イーサン・ハント、国家という後ろ楯を失う。
真犯人はいる。今の時代、当然のこと、核がらみだ。イーサン・ハント、追いつめていく。しかし、ロシアの諜報機関は、爆破容疑者のイーサン・ハントを追う。イーサン・ハントの周り、敵ばかり。
しかし、不可能を超える男・イーサン・ハント、不死身である。銃撃戦にしろ、肉弾戦にしろ、カーチェイスにしろ、死んでおかしくない場面が5〜6回、いや、もっとあるが、そのようなことはすべて凌ぐ。トム・クルーズ、いや、イーサン・ハント、不死身の男だ。
だから、「M:I」はシリーズ化され、それだからこそ面白い。
圧巻は、ドバイ。今、世界で最も高いビル、ブルジュ・ハリファでのスタント。
何のかのと言っている東京スカイツリーの高さは、634メートル。ブルジュ・ハリファの高さは、828メートルである。その最上階、800メートルを超えるところでのトム・クルーズ、命綱一本で窓ガラスに貼りつき、空中へも飛び出す。
窓ガラスや壁に貼りつくには、特殊な手袋がいる。貼りつき、剥がす、という作業ができる手袋が。貼りつくには青い部分を使い、剥がす時には赤い部分を使う。
blueは、glue。redは、dead。韻を踏んでいるんだ。シャレてるじゃないの。青の部分には糊がついており、赤の部分は、場合によっては死ということなんだが。
不死身のアクションもいいが、洒落も面白い。