なにやら知らねど美しい。

麻酔薬を使う場合、相撲取りのようなヤツと蚊トンボみたいなヤツでは、その使用量が異なる。
禁煙薬でも、原理は同じはず。医者は、頑張って飲めというが、終日気分が悪いのはイヤなもの。何日か前から、個人的判断で飲む量を減らした。錠剤をハサミで切り、2/3にした。つまり、2日分の薬を3日で飲む。嘔吐感、気分の悪さ、幾分か緩和された気がする。
先月は、ブログのキーなど打つ気になれなかった。しかし、時には友だちの展覧会や博物館、また、近場の紅葉狩りにも行っていた。まあ、散歩の延長といったもの。そのようなもの、幾らか溜まってしまった。で、幾つかを駆け足で。
ひと月ほど前、古い仲間・後藤亮子が属するレザン展が、新宿のヒルトン地下の画廊であった。その時の後藤の作品。

F4からM10までの小さな作品。タイトルは、「今Ⅰ」から「「今Ⅳ」。


油であるが、何やら「幽けし」という感が現れているような思いもある。

不思議な色づかいで美しい。
後藤亮子は、60代後半で70に近いはず。でも、女性である故、あと20年やそこらは生きるだろう。恐らく、死ぬまでずっと美しい絵を描き続けるに違いない。何やら知らねど美しい。幸せなことである。
今日、大震災、9か月となる。生きている者、忘れちゃいけない。