松戸市。

昨日は、松戸でチープな飯を食ったり、チープなコーヒー屋に入ったり、チープな居酒屋で飲んだり、とここまでは、よかったのだが、その後がよくなかった。
だいぶ酔ってはいたが、家に帰った後、小沢一郎が居酒屋で飲んで云々、なんてことを聞いたので、つい横道に逸れてしまった。飲み屋のことではなく、松戸のことを書こうと思っていたんだから。
昨日、松戸駅前の西口ステージに、こういう横断幕がかかっていた。

言わずと知れた山崎直子さんだ。山崎さんの地球への帰還を祝すもの。山崎宇宙飛行士の文字の上に、松戸市出身という文字が入っている。
日本の山崎さん以前に、松戸の山崎さんだ。松戸の誇りなんだ。

駅前の通りには、こういう垂れ幕もあった。小雨の中濡れそぼり、山崎さんには、少し気の毒であったが。
読みづらいが、山崎宇宙飛行士の文字の下には、やはり、松戸市出身の文字が入っている。
山崎さんが宇宙から帰ってきてから1週間経つが、まだ暫くは、この状態が続くのだろう。

何日か前の朝日新聞、千葉・東葛版には、こういう記事もあった。
東葛とは、東葛飾、千葉県の西北部、松戸、柏、流山、野田、我孫子、鎌ヶ谷の各市を合わせた地域の総称である。県庁所在地の千葉市とは、やや距離(物理的距離ばかりでなく)を置く。中でやや大きな町は、松戸と柏であろうか。
それはともかく、この東葛版の紙面には、山崎さんに関わりのある人たちの、喜びの声が載せられている。
山崎さんの小学校時代のクラスメートは、山崎さんの無事を祈って、松戸神社の交通安全のお守り(交通安全には違いないが)を贈ったとか、中学時代の担任の先生の奥さんは、打ち上げの模様を見るため、ケネディ宇宙センターまで行ったとか、といったローカルな話題が書かれている。
また、山崎さんの両親は、市の支援に謝意を表するため、松戸市長を訪ねている。地方版の面白さだ。
なにしろ山崎さんは、松戸の名を、全国に高めた大功労者となった。
おそらく、松本清以来ではなかろうか。松戸の名を日本中に知らしめたのは。
松本清は、「マツモトキヨシ」(今では、知らない人はいませんよネ)の創業者であるが、それが理由ではない。まだ地方の薬屋であった松本清が、松戸の市長になった時の彼の施策が、日本全国に松戸市の名を知らしめた。
市長の松本清、市役所の中に、「すぐやる課」、という部署を創った。市民から問題が持ちこまれた時、善処するとか、検討するとかでなく、できることは、すぐにやる、という課を創った。マスコミ各紙が報じ、全国に松戸市の名が知られた。その後、あちこちの市や町に同じような組織ができたが、その嚆矢が、松本清であり、松戸市であった。当時の松戸市民、なにか、気持ち良かったんじゃないかな。
なにはともあれ、山崎直子さんは、松戸市の名を、「すぐやる課」以来の全国区にした人じゃないか。
名は知らないが、今の松戸市長、山崎さんの早い帰国を待っていることだろう。市の名を高めてくれたお礼を言うために。でき得れば、市民栄誉賞のようなものを授与したい、とも思っているのではなかろうか。