鵞鳥湖の夜。

『菊とギロチン』の瀬々啓久は、「アントニオーニとタランティーノと増村保造が一気に駆けめぐる」と言い、『スパイの妻』の黒沢清は、「ベルトリッチと清順とそしてゴダールまでもが混在した実に挑戦的な・・・」と語っている。こんなにエッジの立った古今…

マイルス・デイヴィス クールの誕生。

「人生は冒険であり挑戦だ。安定を求めるものじゃない。創造を続けるには変わることだ」、マイルス・デイヴィスが語った言葉である。 『クールの誕生』(1949-50年)、『カインド・オブ・ブルー』(1959年)、『ビッチェズ・ブリュー』(1969…

ライフ・イズ・カラフル!

初来日は1958年。60年安保の前、日本はまだ政治の季節であった。 中国へは1979年に行っている。文化大革命が終わってまだ2年しか経っていない時代。中国人のほとんどは人民服を着ていた時代である。そこへパリのファッションを持ちこんだ。驚くべ…

ソニア ナチスの女スパイ。

これも1940年の物語。 第二次世界大戦中のナチスドイツ占領下の北欧ノルウェー。実話に基づいている。 ソニア・ヴィーゲット、1913年生まれの実在の人気女優。 ノルウェーを占領したナチスは、人気女優のソニアをプロパガンダに使おうと画策する。 …

スパイの妻。

1940年の神戸。 満州事変、日中戦争と中国大陸で戦いを拡大していく日本、米英蘭その他世界中を相手にした太平洋戦争も間近である。 戦争突入の前夜。神戸で貿易会社・福原物産を営む福原優作とその妻の聡子。神戸の山手、芦屋か御影あたりに建つ豪邸。…

大相撲11月場所7日目。

大相撲11月場所、今日7日目であるが、今までとずいぶん趣を異にする。 11月場所初日3時5分、NHKの場面。] 両横綱、共に休場。 最大の話題は新大関の正代。 役力士を従えた日本相撲協会理事長・八角の挨拶。 先場所千秋楽、負け越し来場所は十両へ…

平和祈念展示資料館。

8月22日、NHKでおざわゆきの『凍りの掌』を基としたマンガとドラマのコラボが流され、そのことを記した。「お父さんと私の”シベリア抑留”」。 その折り、死んだ親父が残した『シベリア抑留 スケッチ集』のことも合わせ記した。最後に、私が持っていて…

やっと決着。

一昨日、バイデンが激戦州で急伸、過半数までの選挙人数で王手をかけている、と報じられた。まだ競り合っている5州の内どこかひとつを取れば、それで勝ちという状況になっていた。 が、昨日はその状況が動かない。郵便投票の得票差が僅差なので慎重に開票作…

Ugly Trump。

NHKBS1に「キャッチ」という番組がある。朝8時からの番組であるが、昼前11時に再放送がある。世界のあちこちのトップニュースを流している。私は朝8時は無理だが、今日11時の放送に面白いものがあった。 マイケル・マカティア(白人、日本語を話…

新宿ゴールデン街 バー十月 犬飼三千子展。

新型コロナや猛暑であったこの夏も、気合を入れて活動していた作家はいる。何人かの方から、個展やグループ展の案内をいただいた。すべて失礼した。 犬飼三千子からもグループ展の案内が来ていたが、それは失礼した。しかし、9月下旬の新宿ゴールデン街のバ…

石田宏画文集『山城 京 京丹波 丹後 若狭』。

暑い盛りの8月中旬、石田宏から画文集が送られてきた。 石田宏からは年に1冊くらいの頻度で画文集が送られてくる。『ほろ酔い画帖 街々邑々』とか、『街々邑々 勝手に〇〇案内』とか、『勝手に街歩き』とか、『酒場呑み』とか、『食堂呑み』とか、『銭湯』…

中根秀夫《木戸駅と》展。

8月初め、東京へ行った。3月初めにオホーツクから羽田へ戻って以来、東京へ行くのは5か月ぶり。どうしても見たい映画があり有楽町へ行った。その後、奥野ビルのギャラリーナユタへ寄った。 ギャラリーナユタへも久しぶり。 中根秀夫展《木戸駅と》。 ギャ…

三菱みなとみらい技術館。

何か具合が悪くなってきた。ひと月ほど前、10月に入り菅義偉とドナルド・トランプのことが多く報じられるようになってから。 トランプについては、周知のように稀代の嘘つきなのでそれはそれでいいのだが、菅義偉については、その顔を見たり声を聴いたりす…

旧横濱鉄道歴史展示(補整)。

昨日のブログ、突然、写真2枚を残して消えてしまった。何度か打ち直したが、その度に消えてしまう。 精神衛生上よくないので、やめてしまった。 だから、トランプが風邪を引いたことにも触れることができなかった。 こういう展示。 「乗り鉄」とか、「撮り…

旧横濱鉄道歴史展示。

1872年(明治5年)、新橋から桜木町の前身である旧横浜駅へ日本で最初の列車が走った。その時から148年ぶりにその頃の機関車が桜木町に戻ってきた。 JR東日本のホテルメッツ、桜木町駅の新南口に直結している。1、2階は専門店の入るCIAL桜木…

ヨコトリ2020(9) 番外。

プロット48を出た後、所用があり帰る2人を除き、残った4人を級長の小澤がタクシーが捕まる所まで誘導、中華街へ行った。前回と同じ招福門へ入る。 席へ案内され、よっこらしょと腰を下ろす。荷物はこちらへと言われ、アレレ荷物がないことに気づく。小さ…

ヨコトリ2020(8) 溶け合う。

今回のヨコトリ、メーン会場の横浜美術館とプロット48の南棟と北棟の3会場。何だか分からないを楽しんだ。元々「何じゃこれっ」ってよく分からないことが好きなんだ。 インド人アーティストの3人組・ラクスは、それぞれの作品に何だかんだと言っていたが…

ヨコトリ2020(7) UAEとナイジェリア。

インド人アーティスト3人組・ラクス・メディア・コレクティヴ、6、70人のアーティストを今回のヨコトリに招いているが、力を入れているのは欧米よりは第三世界(この言葉、古いかな)、発展途上国(この言葉はまだ使われているだろう)、要するにアジア…

ヨコトリ2020(6) R15そして・・・。 

ヨコトリへ戻る。 係の人がこのドアを開けてくれる。 ひとりずつ中へ入る。 R15か。 ”EAT ME”って何やら分かる。 シュリンプバーガーであろうが、R15のハンバーガー。 エル・グレコだな。 川久保ジョイ、前回のヨコトリにも参加していた。地球を…

秋場所千秋楽。

両横綱がいない、大本命と思われていた朝乃山が何と初日から3連敗、大混戦だなこりゃ、という場所であった。 序盤で「団子7兄弟」と記した。 その中で、今年2度も惜しいところで優勝を逃がしていた正代が賜杯を手にした。 千秋楽取組み前、優勝を争うのは…

ヨコトリ2020(5) ホルムズ海峡の引き潮(続き)

一昨日、急に写真が取りこめなくなった。 何故だか分からない。おそらく何らかのタッチミスがあったのであろうが、よく分からない。途中で打ち切った。昨日は外へ出ていて触れなかった。 今日、やってもみると写真が取りこめる。理由は分からない。が、一昨…

ヨコトリ2020(4) ホルムズ海峡の引き潮。

ペルシャ湾とオマーン湾の間にホルムズ海峡がある。 ペルシャ湾岸諸国で産出される石油を積んだ大型タンカーが行き来する。中国や日本、またインドや韓国もその生命線はホルムズ海峡である。 そのホルムズ海峡のイラン側すぐのところにケシュム島がある。 そ…

ヨコトリ2020(3) 発光と毒。

学んで光を外に放つこと、それを「発光」とラクスのインド3人組は言う。ごくごく当たり前のことだな。 また、「毒」ということも述べている。世界に否応なく存在する毒と共生すること、と。毒との共生も日常茶飯事。 アンティン・アンティン。 深い発光。 …

ヨコトリ2020(2) インド出身3人組・ラクス。

横浜トリエンナーレ・ヨコトリ、2001年から始まり今回で7回目。 パンフにこうある。 切れている右側は、「横浜から世界へ」とある。 ヨコトリ今回展のアーティスティック・ディレクターは、インド出身のアーティスト3人組「ラクス・メディア・コレクテ…

ヨコトリ2020(1) 来ることができた。最後だな。

3年経った。またヨコトリへ来ることができた。 前回、2017年の「流山子雑録」ヨコトリの記述の最後、こう記した。コピペする。 <ヨコトリ2017、これで終わる。 次回のヨコトリ、3年後。 次も来たいが、おそらくそれは難しかろう。>、と。 私自身…

少数派。

好きじゃないなと思っていた菅義偉が総理大臣となり、ヤなやつだなと思っていた加藤勝信が官房長官となり、へーそういうものかと思っていたら、菅内閣の支持率、高いものらしい。 毎日新聞とJNNの世論調査で支持率64%、共同通信の調査では支持率66%…

ずいぶん気を遣ってんな。

歴代最長の安倍内閣が今日辞職し、菅内閣ができた。 菅義偉、今日も「秋田の農家の長男・・・」と言っている。地盤も看板も鞄もないところから這いあがっていった、ということを印象づけている模様。しかし、自らとは真逆な地盤、看板、鞄を持って生まれた連…

団子7兄弟。

秋場所3日目にして、役力士で3戦全勝は正代のみ。 平幕力士も含め団子状態である。 おそらく終盤には優勝ラインは12、3勝に下がり、場合によっては11勝なんてことになり、5、6人、場合によっては7人程度の力士がせめぎ合っているかもしれない。 団…

久しぶりの外出。

久しぶりに病院へ行った。外出自体、久しぶり。 病院の後、飯を食った。朝から腹具合が悪かったので、熱燗一本とそばのみ。 たまに行く店だが、私以外客はいなかった。40席少しある中規模の店で、テーブルをひとつおきにバッテンにしている。しかし、バッ…

秋場所初日。

今日、大相撲秋場所初日。 先場所と同じように観客1/4で催された。 恒例、初日の八角の挨拶。 従える役力士、7力士のみ。 どこか寂しい。 一時身体の弱っていた北の富士さん、元気を取り戻した模様。 両横綱不在の場所、出場者最高位は東大関・朝乃山。 …