アレレ。

昨日、<白鵬がいてこその大相撲>と記したが、それは、白鵬が負けるのはごく稀なこと、ということが前提になっていること。今日も負けたとなっては、その前提が崩れる。
が、アレレ。白鵬、今日も負けてしまった。
その前に今日は、鶴竜も負けた。
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鶴竜、悪いクセの引きが出て、北勝富士に押し出しで敗れる。
3日目にして、鶴竜は1勝2敗。ま、鶴竜に関してはさほどの驚きはないが。
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結びの一番、白鵬は妙義龍の突き落としを食う。今まで20勝1敗の妙義龍に。いかに妙義龍が曲者だとはいえ。
まさに、アレレである。
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鶴竜を破った北勝富士。
初日に豪栄道、2日目貴景勝、そして今日は鶴竜を破り3連勝。大関2人に横綱を連破。
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今日はその前に、遠藤が豪栄道を破っている。
遠藤は初日に鶴竜、2日目に白鵬、そして今日は豪栄道と、2人の横綱と大関を連破している。
遠藤もいつの間にか29歳となってしまった。相撲取りとして若くはない年齢となった。横綱大関を連破なんて、何年も前にやっておかなければならなかった。入幕時には、三役に昇進した時には、本名の遠藤から追手風部屋伝統の四股名である「清水川」を襲名と言われていたが、いつの間にかそれもなくなったようだ。
私は、御嶽海のような醜男力士が贔屓で、遠藤のようないわゆるイケメン力士はどうもイマイチであるが、遠藤、ともかく相撲は上手い。今年30歳となるが、関脇には十分上がることができよう。技巧派関脇・遠藤を目指してもらいたい。
ところで、明日は、遠藤が貴景勝と、北勝富士が白鵬との一番が組まれている。
遠藤、北勝富士ともに勝つ可能性は十分ある。
そうなれば、平幕2人が横綱大関を総なめというとても珍しいことになる。私の記憶にはないが、このようなこと、これまでにあったのかな。おそらく初めてのことであろう。
明日は病院へ行かねばならないので、ライブの中継では見ることはできないが、平幕2人の横綱大関総なめ、見ものである。

白鵬がいてこその大相撲。

今日、年が明けてから初めて図書館へ行った。今日は初場所2日目である。5時前、図書館を出た。
家に帰ってテレビを見ようか、電車で10分ほどの居酒屋で見ようか。かかる時間は同じぐらいである。杖をついてのゆっくりとした歩きであるので。考えるまでもなかった。足は自然に駅の方に向かっていた。
居酒屋のカウンターに席はあった。
北勝富士が貴景勝を押し出していた。次の一番では、御嶽海が豪栄道を寄り切った。平幕が大関を破ったということで、御嶽海、インタビュールームへ呼ばれていた。が、御嶽海が豪栄道を破ったぐらい、特別なことではなかろう、との思いがある。
そして、初場所2日目のこの一番は、白鵬と遠藤の一番。
居酒屋のテレビ、上の方にある小さなテレビなので見にくいし、店内には懐メロも流れているので、テレビの音声は聞こえない。が、それはそれ、取組みの流れは分かる。
先場所の白鵬と遠藤の一番、白鵬が左で張り、右から強烈なかち上げげを見舞った。かち上げというよりエルボーの一撃というものであった。遠藤の顔面から出血した。横綱が見苦しい、という声があがった。しかし、私はそうは思わない。張り差しもかちあげも相撲の技術、技能なのだから。白鵬だけが、横綱だというだけで非難されることではない。
ンッ、遠藤が勝った。
慌ててスマホを取り出した。リプレイの映像に間に合った。
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今日の一番、白鵬は左の張り差しにいった。が、ずいぶん雑な相撲を取った。
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強引に過ぎる。
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このように。
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遠藤に左を深く差される。
遠藤有利な左四つ。白鵬は左四つでも取れるが、もとはと言えば得意は右四つである。
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白鵬、右上手から強引な上手投げ。
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が、足腰のいい遠藤は残し、左足を白鵬の右足にかける。
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見事な切り返しである。
白鵬、たまらず背中から土俵に落ちる。
それにしても居酒屋のこのテレビ、その画面にずいぶんほこりがついてるな。ヤキトリの煙や何やかや、と。
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平幕の遠藤、昨日の鶴竜に次いで連日の金星を挙げた。
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その後の遠藤。
喜怒哀楽をあまり顔に表さない遠藤、常の如き涼しい顔。
遠藤、人気力士なんだから、もうちょっと内心の思いを表情に出せばいいのに、といつも思うのだが。
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対して、敗れた白鵬はこの表情である。
遠藤に上手く取られたこの野郎、との思いであろう。
昨今の大相撲、優勝も何も、白鵬を倒してこそのものである。白鵬がいてこその大相撲である。
その白鵬のこの悔しがりよう、大相撲にまだ明日がある、と言えようか。
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今日の上位陣の星取。
昨日の相撲から見て、栃ノ心は負け続けるのではないか、と思っていたが今日は勝ったようだ。高安も今場所はヤバイと思っているが、今日は勝っている。豪栄道は2連敗。鶴竜も負けた。朝乃山は連勝している。
初場所2日目である。


マレーシアでバドミントンの桃田賢斗が交通事故にあった。
マレーシアでの世界戦で優勝した直後。日本にとっては、今年の東京オリンピックの金メダル候補のひとり。その確率は、7、8割という。顔面をあちこち怪我をしている模様である。
が、病院へ運ばれた桃田を、マレーシア首相・マハティールの夫人や保健大臣などが見舞っている、という報道には驚いた。
世界チャンプ、確かに凄いものなんだ。

初場所初日。

大相撲の世界、今年は世代交代が一気に進んでいくのではという気がする。
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今日の国技館前であろう。
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今日、初場所初日。
初場所にしては地味な映像から入ったな、NHK。
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今場所の横綱以下三役。
豪栄道は9度目のカド番。高安は関脇へ落ちた。
先場所、一場所で大関に戻った貴景勝、新関脇・朝乃山の二人が注目。なかでも今場所一番の話題は新関脇・朝乃山の大関取り。
朝乃山、関脇一場所目だが、次の大関は朝乃山と言われる力をつけている。今場所の星数によっては、一気に大関になんて声もある。最近の大関が不甲斐ないことに大きな要因があるが、他の大関候補が皆足踏みしていることにもある。正代、阿武咲、豊山といったところが皆。何より、御嶽海である。
17場所にわたり三役の地位を保っていた御嶽海の名が、ここにはない。御嶽海、3年ぶりに平幕へ落ちた。
ここ数年、次の大関候補の筆頭は御嶽海であった。それが、貴景勝に先を越され、朝乃山にも追いこされた状況である。御嶽海ファンである私ははがゆくてしかたない。
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今日の幕内土俵入り。真ん中が朝乃山、後ろは貴景勝、手前は阿炎。
小結・阿炎も4場所続けて三役の座を保っている。有望株であるが、今場所はどうも身体を痛めている模様。
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幕内土俵入りで客がどっと沸くのは、小兵の炎鵬である。大きな栃ノ心と正代に挟まれて。
今日の炎鵬、大きな宝富士を下手投げで派手に裏返していた。
しかし、私は炎鵬の相撲に危うさを感じている。今日も宝富士の脇の下に首を突っこんでいた場面があったが、相手の懐に潜りこむという戦法、いつか大怪我をするのではと心配している。下手をしたら首の骨を折るんじゃないか、と。
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何処の場所であれ、初日の正面解説は、北の富士勝昭の定位置である。風格がついてきた。
アナウンサーの三瓶、今年の展望を訊く。新横綱が誕生するか、新大関は、と。
北の富士、相撲通ならば、専門家でなくても素人でも語るこの二人をあげる。
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貴景勝と、
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朝乃山のことを。
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場所前の朝乃山、こう語っている。
二ケタ勝たないと意味がない、とも。朝乃山、気合を入れている。
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今月5日、朝乃山は田子ノ浦部屋へ出稽古に行ったそうだ。
そこに待っていたのは、オッ、この元横綱・稀勢の里、髷を切った荒磯親方である。
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朝乃山、荒磯親方と17番取ったそうだ。
右が朝乃山、左は荒磯親方。
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何と、この17番の申し合い、朝乃山の1勝16敗であったらしい。
今日の裏正面解説の舞の海もこの17番の申し合いを見ていたそうだが、荒磯親方、横綱・稀勢の里の頃よりも強くなっていた、と語る。正面の北の富士は、朝乃山は遠慮していたんじゃないか、と語りつつも、それにしても1勝16敗とは、と。
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場所前の貴景勝、こう語る。
さらに、誰にも負けない完璧な突き押しを極める、と。覚悟が感じられる。
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今月6日、横審の稽古総見の日。貴景勝と朝乃山との申し合い。
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貴景勝、朝乃山を押しきる。
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8日、二所ノ関一門の連合稽古での貴景勝と高安との申し合い。
貴景勝の調子もよさそうだ。
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貴景勝、朝乃山、新しい波が押し寄せている。しかし、その前に立ちはだかる男がいる。横綱・白鵬である。
先場所、43回目の優勝を果たした。去年までは東京オリンピックまでは、ということを語っていた。しかし、今、優勝50回なんてことを語る。
時折り思う。どうして白鵬は前人未踏で、今後も破られることはないであろう別格の優勝回数、記録を残せたのか、と。辿りつくのは、同時代に白鵬と対峙できる力量を持った強い力士がいなかった、という思いである。
そういう時代だったんだ。
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それでも大相撲は続いていく。
初場所初日、今日の一番はこの取組みである。
朝乃山と御嶽海の一番である。
対戦成績は、御嶽海の3勝1敗。大関を狙おうって力士が、今まで4戦しかしていない。それだけ、朝乃山の昇進が速かったということである。御嶽海は、3年近く三役の地位にいたのだから。
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立ち合い、御嶽海の方が押しこんだ。
が、押しきれないと思ったか、御嶽海、引いた。たちどころに体勢が崩れた。
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朝乃山、御嶽海を寄り切りで破った。
御嶽海は敗れた。
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解説の北の富士、朝乃山の左上手の引きつけが素晴らしい、と語る。この引きつけである。
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初場所初日、幕内上位の星取。
関脇へ落ちた高安、大関カド番の豪栄道、今場所は皆勤をと語っていた横綱・鶴竜が敗れた。
貴景勝は妙義龍を一蹴、白鵬は先場所唯一敗れた大栄翔を圧倒した。
今場所一場所ではさほど動かないであろうが、世代交代の風、確実に吹いている。

早明戦。

今日、ラグビー全国大学選手権決勝戦。長く、それこそ長く帝京が9連覇していたが、昨年、明治が大学日本一となった。
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今年は明治の連覇がかかる。明治、連覇すればⅠ4回目の大学日本一。早稲田が勝てば、11年ぶり、16回目の大学日本一である。
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全国大学選手権決勝での早明激突は、1996年以来23年ぶり。
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1分過ぎ、ファーストスクラム。
フォワード8人の平均体重は、明治104.8kg、早稲田101.8kg。その差は3kg。早稲田、この程度の体重差はどうってことないが、明治となると別物である。ひと月少し前の対抗戦では明治のフォワードに押され、36対7と大敗した。
今日もファーストスクラムは明治に押された。
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しかし、その後の早稲田は攻める。
PGを決め先取点をあげると・・・
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12分にはトライ。ゴールも決め・・・
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前半20分では、10対0。
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その後もトライをあげゴールを決める。
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前半32分には明治ゴール前に攻めこみ、モールを押しこみトライ。
早稲田、準決勝では天理の重量フォワードに対しモールを押しこみトライをあげていたが、明治に対してもモール勝負を挑んでいる。
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今日の早明戦、新しい国立競技場でのラグビーの最初のゲームである。入場者は57300余人であったそうだ。
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その後も早稲田はトライをあげ・・・
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ゴールを決める。
早稲田、前半だけで4トライ、4ゴールを決めた。
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前半データ。
前半、早稲田は明治を無得点に押さえこんだ。
攻撃も素晴らしかったが、早稲田の防御、ディフェンスが凄かった。明治も攻めるのであるが、早稲田は鉄壁のディフェンスで明治の突破を許さなかった。
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後半開始直後、明治のバックスが走りこみトライをあげる。ゴールも決まり7点をあげる。スタンドの明治ファン、今日初めての歓声をあげる。
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私は今日の早明戦に、早稲田ゴール前の攻防を見たいものだ、と思っていた。
早稲田のゴール前、明治の重量フォワードが襲いかかる。早稲田フィフティーンはそれに耐える。明治の猛攻を耐えに耐える。痺れるような攻防を。
が、今日のゲームでは、その逆の展開となった。
明治ゴール前で早稲田が猛攻している。
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引いて見るとこのような。
明治のゴール前で早稲田が攻めている。攻撃回数・フェーズはどんどんあがる。
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フェーズ20を越え、早稲田はトライをあげる。
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ここから明治の反撃が始まる。
何と明治、フォワード戦ではなくバックスへ回しトライをあげる。
早稲田と明治、彼我のラグビー、今までの戦法が逆になったよう。
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後半32分過ぎ。
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後半35分過ぎ。残り時間は、あと5分。
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ノーサイド。
後半、明治も頑張り5トライ5ゴールをあげたが、早稲田も引き離し、45対35となった。
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早稲田、11年ぶり16回目の大学選手権優勝である。
早稲田、前回の優勝は2008年。その後、帝京が9連覇し、昨年は明治が優勝した。で、早稲田の優勝、11年ぶりとなる。
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早稲田のフィフティーン、明治フィフティーンを送る。
4年後のW杯は彼らが主役となろう。
NHKの中継、この後切れてしまった。
早稲田ラグビー、大学選手権で優勝した時にのみ歌うことのできる歌である「荒ぶる」が放映されなかった。NHKのディレクター、早稲田のOBではなかったのであろう。筑波か東大あたりのOBであったのであろう。「荒ぶる」が流れなかった。
NHK、さすがにそれはマズいと思ったか、夜のスポーツニュースでは「荒ぶる」の映像を流していた。


8日だったか、イランがアメリカ人の死傷者が出ないように、それでいて国内にはアメリカに報復した、というミサイルを発射した数時間後、テヘラン上空でウクライナの旅客機が墜落した。何かあるな、と思っていたが、今日、イランは誤って撃ち落としたと表明した。
イランの指揮命令系統、相当にふらついている模様。


今日、投開票の台湾の総統選、民進党の蔡英文の勝利が確実となっている模様。
香港情勢から言っても、そりゃそうだよ。一党独裁国家の中国になんて組み入れられたくないもの。
しかし、50年、100年先はどうだろうか。中国の一部となっているのであろう。共産党一党独裁国家であるか、中華帝国であるかは分からぬが。

ギャラリーナユタ 12の月のおくりもの。

昨年末、銀座奥野ビル410のGallery邨での丸山則夫展を見た後、511のギャラリーナユタへ寄った。美術評論家・早見堯から一度行ってみればと言われていたギャラリーである。
年の瀬の奥野ビル、いずれのギャラリーもさほどの人気はない。511のギャラリーナユタも、オーナーである品のいい女性がひとりいるだけであった。
それにしても「ナユタ」って面白い名だな、と思っていた。ギャラリーナユタのウェブサイトににこうある。
<Nayuta ナユタはきわめて大きな数量、無限大の手前。サンスクリット語で、すべてのものを含んだの意味だそうです>、と。ギャラリーナユタ、小さな空間だが、いろんなものを包みこむ場のようである。
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「毎年12月は、アール・ブリュットの展覧会をやっているのです」、とオーナーの佐藤香織さんは言う。で、「12の月のおくりもの」なんだ。
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障害のあるアーティストたちの工房集とのコラボらしい。
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ギャラリー内の左側。
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足立直久「山シリーズ」。
「この作品、マーク・ロスコのようでしょう」、とオーナー・佐藤香織さんは言う。「あぁ、そうですね。今年、久しぶりで佐倉のロスコルームへ行ってきました」、と応える。「あそこはいいですね」、と佐藤香織さん。暫らく佐倉のDIC川村記念美術館のことを話しあう。
このようなこと、とても心地よい。
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足立直久≪鋸山≫。
色づかい、ロスコを思わせるか。
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この作品も面白い。
上の作品の一部を抜き出すと・・・
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鶴岡一義≪Untitled≫。
色彩が素晴らしい。立体上部の折れ曲がり具合も絶妙。
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これは、大澤慧≪Untitled≫。
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厚紙に貼ったテープに書いている。
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河原温を思った、河原温の「日付絵画」を。
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ほっこりする。
鶴岡一義≪Untitled≫。
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こういうパネルがあった。
写りがよくないが、<みんなと仲良くしたい。一緒に笑いたい。私だけでなく、みんなを大事にして欲しい。安心して暮らしたい。・・・。・・・>、と記されている。
工房集のウェブサイトを見てみた。
福祉施設での表現プロジェクトであるが、こういうことも記されている。
<法人全体で150名ほどが仕事としてさまざまな表現を生み出している。・・・>、と。
驚いた。埼玉県の川口にある工房集、150人もの障害を持つ人たちが、仕事として絵を描いたり、立体作品を作ったり、織物をしたり、字を書いたりしているんだということに。
「12の月のおくりもの」展は、ギャラリーナユタと工房集のコラボであり、作品毎のラベルにも「Gallery Nayuta + Kobo Syu」と記されていた。当然のことラベルにはプライスも記されており、赤丸がついている作品もある。
アール・ブリュットの世界、仕事としての表現へと様変わりしている。
ダイバーシティの時代である。障害者の社会進出、当然のことである。
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ギャラリー内、右側の壁面へ。
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片山沙也香≪Untitled≫。
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近寄る。映りこみがあるが、サイ・トゥオンブリーを思う。
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吉川千晶≪Untitled≫。
アール・ブリュットの原点ともいえようか。
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ギャラリーナユタで、暫らく幸せな時を持った。
辞する時、オーナーの佐藤香織さんが、「よろしければ」と言って、写真を撮ってくれた。
年越しの昨年末にも載せたが、今日は佐藤さんが撮ってくれたそのままを載せておく。宙を思わせるギャラリーナユタの小さな画廊空間に抱かれた様を。

丸山則夫 季節の瞬間2019展。

丸山則夫という人は不思議な人で、以前、ご自身でギャラリーをやっていた頃は、貸画廊なのに時折り自分の個展をやっていた。借り手がいないので、自分の作品展をやっているのかと思って、丸山さんも大変だな、霞を食って生きているのかな、と思っていた。が、昨年春、まったくそうではないことが分かった。私ごときが心配をするなんておこがましいゆとりある日常にあることに。
昨年末の奥野ビル410・Gallery邨での個展は、丸山則夫の昨年度4回目の個展である。1年に4回も個展をする作家など、私の周りには丸山則夫以外いない。
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写真家・丸山則夫、お得意の「季節の瞬間」を切り取る。
「季節の瞬間2019」である。
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丸山則夫、夜明け前にこだわる。夜明け前の瞬間を切り取っている。
いつだったか、夜明け前の「風」に押されて、というようなことを記していた。そう言えば、筆名も「風太」と言った。風が鍵である。
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ボーとしているが、これらの作品の下には「天」と記されている。
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これらの作品の下には「地」と。
「天地人」とくるのか、と思ったら・・・
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左の方の作品は「風」、右の方の作品は「香」と記されている。
「風」は解るが「香」とはやや以外であった。「香るですか?」と言ったら、作家・丸山則夫は「そうです。香るです」と答えた。新たに何らかなものを創造しようというもの、感覚、感性の問題なんだ。
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その「香」の作品。
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これ。
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これ。
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これ。
写真家・丸山則夫、明るさと言ったと思うのであるが、それを操作すると言っていた。
夜明け前の枯葉だよね、これ。
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丸山則夫、こういうことを考えているんです、と語る。
「写真表現哲学的考察」、と記されている。
プラトンか。私にはよく解らないが。
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奥野ビル410号室、端っこの部屋なのか、丸窓がある。
前の壁面にかかっている二つの作品はこれ。
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そのひとつは、これ。
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カマキリだ。
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これは・・・
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デンデンムシだったか、カタツムリだったか。
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ピン止めされた「写真表現哲学的考察」
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「ゴッホの浮世絵に触発された作品にこのような」、と作家・丸山則夫は語る。「ああ、広重の。何かこのようなのがありましたね」、と私。
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夜明け前、その時間帯には焼酎を飲んでいる私には異次元の時間。
風を感じる丸山則夫の世界である。

エッグ&フラワーアート コノミ作品展。

年末の京王プラザのロビー階には新年を迎える大きな生け花が飾られているが、こういう掲示もある。
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エッグ&フラワーアート コノミ作品展。
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ロビーギャラリーでエッグアーティスト・柏谷果の作品展が催された。
柏谷果、大学の学部の同級生である。私は事情があり卒業が大きく遅れたが、できのいい学生であった果さんはまともに卒業、結婚後はご亭主の仕事の関係で中南米へ暫く行っていたそうだ。で、メキシコでパンフラワーに出会い、ブラジルでワキシングフラワーと出会い、とさまざまなフラワーアートを学んで日本へ戻ってきた。エッグアートとも。
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ギャラリ-内へ。
エッグアート、いずれも小ぶりな作品である。それら繊細な作品が並ぶ。
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こちらの壁面。作家の柏谷果、壁面の作品を見る。
柏谷果、アグレッシブな女性である。
一昨年、学部クラス会の永久幹事をしていた男が死んだ。そうなりゃ、クラス会は自然消滅となる。ならば、今後のクラス会をどうするか、それを討議するためのクラス会を私が主催する、熱海あたりで、と手を挙げたのが元気印の柏谷果であった。
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こちら側。
中ほどの作品は・・・
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これ。
≪Going To the Flower Fair≫。
シアトルのタコマエッグショーでの2004年の受賞作品、と記されている。
柏谷果、アメリカ、ロシア、フランス、あちこちのエッグショーに出展しているそうだ。
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こういう説明書きがあった。
エッグアートというもの、そもそもは帝政ロシアのこれこれというものから、と記されている。確かに、そういう雰囲気は感じる。
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こういうコーナーがある。
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エッグアーティスト・柏谷果、幾つものメディアに取りあげられている。
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柏谷果、「これは私のコレクション」、と話していた。
薄くて読みづらいが、鉛筆で種別名や年月日が記されている。ベニイロフラミンゴとか、シロカケイとかアオカケイとかキンケイとか、と。
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このコーナーの作品は・・・
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今年の干支の「ねずみ」。
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エッグアート、卵を削ったり描いたり、さまざまな技巧を使っている。
この壁面・・・
(左)は、≪ランの花籠≫。オーストリッチエッグ。
(中左)は、≪バラの妖精≫。オーストリッチエッグ。
(中右)は、≪ロシアの田舎の教会≫。グース。<ロシアを訪れた時に見た風景を描きました>、と添え書きにある。
(右)は、≪田園風景≫。ハンドペインティング、手描きの作品である。
柏谷果、こうも語っていた。「この世界、アイデア勝負なんです」、とも。
杖をつき京王プラザへ行く私など、はじき飛ばされそう。


レバノン・ベイルートへ逃亡したカルロス・ゴーン、日本時間夜10時、記者会見を行った。
15か国50社のメディアを会見場へ招き。ゴーンが選んだメディアのみ。ゴーンによるゴーンのための記者会見である。日本のメディアではテレビ東京のみが記者会見場へ入ることを許された。
カルロス・ゴーン、日本からの逃亡の経緯については触れず、日本の司法制度を批判する。
日産役員によるクーデターであると。西川前社長はじめ4人の名をあげた。
事実関係で言えば、さしたるものではなかった。情緒に過ぎて。
が、明日、世界のメディアは、日本の司法制度を批判するカルロス・ゴーンの語ったことを配信するであろう。日本国、国家としてそれを打ち消すことが求められる。
安倍晋三、どうするんだ。